ここでは、ロケ+スタジオ収録があるバラエティ番組を例に、放送までの一連の流れを見ていきましょう。
リサーチ・会議
番組を制作するには、まずは会議をおこないます。
大枠を決める打ち合わせからコーナーの打ち合わせまで大小ありますが、この下準備がとても大切です!
自分だったらどういった情報が知りたいか、伝えたいかなどを考えながら調べましょう。
会議室予約
番組にもよりますが、ADの最初の仕事になりがち。目的、人数、準備物を確認し必要なものを事前に準備します。最近はオンラインで会議をおこなうことも。
会議連絡
開催場所と時間をスタッフ各位に連絡します。当日、リマインドすると丁寧。
リサーチ
出演者のプロフィールや番組に合ったネタ、場所などを調べます。難しいリサーチは専門の会社(リサーチャー)に委託することも。フォーミュレーションI.T.S.のグループ会社「フォーミュレーション社」は、地上波で放送中のゴールデン番組の約7割を手掛けている、業界シェアナンバー1の「リサーチ/ネタ探し集団」です!
資料作成
リサーチと同時進行で作成をします。主にワードやエクセルで作成することが多いです。
資料準備
必要な人数を確認しコピーをしたり、配布順を確認したりする必要があります。
備品準備
筆記用具や飲み物など会議を円滑に進めるうえで必要なものを準備しておきます。
案内バリの作成・掲示
場所が分かるよう、番組名や、日時、会議名を記載した張り紙の事。
ロケハン・ロケ準備
リサーチした出演者、ロケ候補地をディレクターにプレゼンし、候補に残った出演者、ロケ候補地は、実際に現場へ行き判断します。
決定となれば、カメラ割りや照明の有無、音の反響などをディレクターと相談しまとめていきます。
この時、ただ現場を見るだけではなく移動時間、近くにトイレがあるかどうか、出演者の控え室になるような場所があるか、店内の音楽は切れるかどうかなどロケにまつわるものをすべて確認していきます。
仕込み
ネタを元に制作内で相談をし、企画書を送ったり、取材、ロケーションハンティングをしたりする行為のことを指します。
企画書送付
番組の詳細や企画に関してをまとめた書類を作成します。取材協力先への説明手段としては電話、メール、FAXなどがあります。
取材
企画のOK がでたら具体的な内容を詰めていきます。リサーチでは調べきれない情報を聞きます。
ロケーション・ハンティング(ロケハン)
実際に撮影する場所へ行きロケにまつわるものをすべて確認していきます。
仕込みがあらかた終了したら、ロケ当日に必要となるものを準備しましょう。
- 車両発注
- ロケ弁当発注
- 機材発注
- 制作備品の準備 など
当日までに美術品をピックアップしたり、カンペを書いたり…。技術さん・美術さんとも最終打合せをします。
そしてタレントとの打合せを済ませ本番です!
ADの仕事は、ロケ進行と現場の交通整理など臨機応変に対応することが大切です。
この後、ロケを行い、収録データをディレクターが編集して、スタジオ収録で流せるようにしておきます。
(『編集』をご参照ください。)
スタジオ収録
出演者が集まり、台本に沿って収録をします。
制作備品の準備
スケッチブック、ペン、テープ類など必要なものを用意します。
デカスケジュール(デカスケ)作成
スタジオ収録の場合必要になります。演者や技美スタッフが当日スケジュールを把握しやすいように作成します。
カメラリハーサル(カメリハ)
収録前にADが演者さんの代わりに台本を読んで流れやカメラ位置、照明を確認します。
前説
収録前に、お客さんへ番組の説明をします。ADがやることが多いです!
編集
テロップで入れるタレントの名前やお店の情報をキチンと確認します。
オフライン
テープの管理、テロップで入れる情報の確認・裏取り、写真の手配などを行います。
EED(エレクトロ・エディテイション)
オフライン作業で編集したデータを元に、放送用のテープに編集する事。この作業は綺麗に編集ができる「編集所」と呼ばれる場所でおこないます。
ディレクターが編集所(ハコ)でエディターさんにどんな指示の出し方をしているのか観察したり、自分ならどう編集するか考えながら行動するとよいでしょう。
MA(マルチ・オーディオ)
ナレーションや音楽を入れる作業のこと。ナレーターさんにナレーション原稿やお水を準備します。
OA
編集・MAの終わったテープをテレビ局へ納品します。
OA後
取材協力先や、お世話になった方へOA後の映像データをお送りします。