テレビ局は港区にある
ADを目指している人の中には、地方から東京に出てくる方もいると思います。
土地勘がない東京で、どこに住めばいいのか迷うところではないでしょうか。
まず最初に意識しておいた方がいいことは…
テレビ局や制作会社は東京の港区に集中しているということです。
民放キー局(日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビジョン、テレビ東京、テレビ朝日)は全て港区にあります。
また、それぞれの局から番組制作を委託されている制作会社も港区もしくはその周辺にあることが多いです。
同じ港区といえど、最寄り駅はバラバラではありますが、
まずは、港区に通うということを前提に物件選びをスタートさせましょう。
ADになって一人暮らしをするときの条件
必要な条件
まず、家賃について。
ADの平均的な初任給は18〜26万円程度と言われています。
詳しくは「【ADの給料事情】年収や初任給は他業種に比べると安い?」をご参照ください。
一般的に家賃は給料の手取り収入額の3分の1程度が相場なので、大体6万円くらいに収められるとベストです。
次に、通勤時間。
出来れば近い方がいいですが、港区周辺は賃料も高いのが現実です。
それを考えると通勤時間30分~40分程度のところが妥当なラインです。
駅からの徒歩は遠くても10分~15分くらいのところがいいと思います。
ちなみに、最寄り駅から自宅までバスを使うというのはあまりオススメしません。
バスだと、どうしても最終便が早かったり、時間通りに来なかったり、雨や雪など天候の影響を
受けてしまうことも多いので不便だったりします。
あとは、コンビニが近くにあること。
ADはフレックスタイム制で働いているため、どうしても時間が不規則になりがちです。
夜遅くまで勤務することも多いので、24時間開いているコンビニやスーパーが近いと便利です。
それに加えて、個人のこだわりポイント。
音に敏感な人は、物件の構造は木造ではなくRC造やSRC造を選ぶ、女性はセキュリティ面で心配なら、
2階以上やオートロック付きなどを条件に入れてもいいかもしれません。
妥協してもよい条件
ADになると、編集期間は徹夜作業が必要なときもあり、なかなか家に帰れなかったり、
シャワーを浴びる為に帰るだけになったりと、自宅で過ごす時間は一般企業に勤めている人と比べると
少ない傾向にあります。
そこで、以下はあまりこだわらなくてもいいポイント。
【部屋の広さ】
ADの働く場所ですが、各テレビ局や制作会社に自分のデスクがあり、そこが作業の中心になります。
最近はフリーアドレス制を取り入れているところも多いですが、作業場所自体は確保されています。
近年はコロナ禍だったこともあり、自宅作業をすることも増えていますが、
それを考えても、ロケや収録、編集になると自宅作業は難しいですし、
部屋自体の広さはあまりこだわらなくてもいいポイントになると思います。
ちなみに、ロフト付物件は注意が必要です。
一見、おしゃれで部屋を広く使えるように感じますが、デメリットもあります。
まず、大抵の場合、ロフトスペースを寝床にすることになると思うのですが、夏は暑くて冬は寒いです。
エアコンの風がロフト部分にまでいかないことが多く、温度調節が難しかったりします。
また、はしごを昇り降りする為、掃除機を運ぶのが大変だったりと、掃除がしにくいです。
この辺も考慮して物件選びをしていくのがオススメです。
【お風呂】
普段の生活の中でゆっくり入る時間を確保するのは中々難しかったりします。
バストイレ別だとそれなりに家賃相場も上がってくるので、バストイレ一緒や、
バスタブのないシャワールームだけの物件を選ぶのもいいかもしれません。
疲れを取る為には湯舟に浸かりたいところではありますが、シャワーだけなら水道代の節約にもなります。
【キッチン】
節約の為にも自炊をしたいところではありますが、AD業務をこなしながら自炊をするのは、
人によってはなかなか難しかったりします。
どうしてもコンビニやスーパーで買って済ませることも多くなります。
また、ロケや収録があった日は、番組からロケ弁が支給されます。
その為、コンロも1つあれば十分ですし、キッチンの広さもあまり必要なかったりします。
キッチン用品も必要最低限、まな板と包丁といくつかの食器くらいでもやっていけたりします。
ただ、電子レンジはマストで必要です。
炊飯器も欲しいところですが、電子レンジがあればレトルトのご飯も食べられるので、
自分の食事スタイルに合わせて考えてみるといいと思います。
ADの生活のリアル
ADの住まい
300人を超える人材をメディアの現場に派遣している会社、株式会社フォーミュレーションI.T.S.では、
地方から上京してADになる子も多くいます。
実際に住まい事情のデータを取ってみたところ、都内近郊出身の子達も含めて、ADになった子達が
実際どのあたりに住んでいるのかというと…
世田谷区、大田区あたりが一番多かったです。
次いで杉並区や中野区が人気で、その次だと神奈川県川崎市あたりが便が良いようです。
ちなみに築古め、狭めなど、選ばなければちょっと頑張って港区内に住む手もあります。
家賃6万だと厳しいかもですが、7万5千円くらいであれば見つかると思います。
港区内でも田町、浜松町、芝浦あたりが掘り出し物もチラホラあったりするので、
実際に住んでいる子も少数ですがいます。
是非参考にしてみて下さい。
ADの食事事情
特に新人さんのうちは、食費は色々節約できます。
前述の通り、1食分をロケや収録の際のお弁当で済ませることも多いです。
自分の番組ではなくても、局内や制作会社内の別の番組でロケや収録があると、やむを得ず余ったお弁当を
分けてくれることもあります。
また、同じ番組の先輩や上司が、局内のコンビニや社食、外食に誘ってくれることがあり、
奢って頂くことも多かったりします。
あとは、ロケや収録のない日は、大体11時頃から20時頃までの勤務時間のことが多く、
夜型の生活になります。
その為、朝起きるのも遅めなので、朝食と昼食が一緒になりがちで、1日2食なこともよくあります。
これも食費の節約になっているかもしれません。
ADのファッション事情
ロケや収録の日以外は基本的には自由です。
ただし、ロケや収録の時は、常に動き回りますし、重い荷物を運ぶこともあります。
汚れることもあるので、動きやすく汚れてもいい服装をこころがけましょう。
また、収録中に映り込んでも目立たない色合いを意識することも大切です。
詳しくは「テレビADの服装は自由?ビジネスマナーをわきまえた服装が吉!」をご参照ください。
ADのお金のやりくり
ADは業務の中でお金を使うことが結構あります。
ロケや収録で必要なものを買い出しすることは日常茶飯事です。
編集作業がギリギリになった際には、テープや素材の運搬でタクシーを使うことも多くあります。
また、深夜作業が長引いて終電を逃してしまった際には、スタッフと相乗りで、
タクシーで帰宅することもあります。
その場合の支払いは、番組精算で落とせます。
番組で買い出しをする際は、自分のお金から支払い、後ほど精算する『立替式』の場合と、
先に番組のプロデューサーから経費を貰って、その中から支払う『仮払い(かりばらい)式』の場合の
2パターンがあります。
立替の場合は、自分の手持ちからお金を出さなければならないので、生活費に支障が出る場合が
あるかもしれません。
ちなみに、フォーミュレーションI.T.S.では『貸出金制度』というものがあり、
業務上で必要なお金を自分の持ち金の中から立て替えるのが難しい場合、
精算後にお金が返ってくるまでの間、一時的に必要な金額を貸しますという制度です。
派遣会社や制作会社によってはそのような制度もあったりするので上手く使いましょう。
また、仮払いの場合にも注意が必要です。
自分の持ち金と仮払いをしっかり分けて管理しておかないと、いつの間にか自分のお金と経費が
混ざってしまい、経費まで使ってしまっていて精算の際に足りない!という事態になりかねません。
気を付けて管理しましょう。
まとめ
今回は、ADになったら、どこに住めばいいのか、どんな暮らしぶりなのかを紹介しましたが
いかがでしたでしょうか?
ADを目指す皆さんは、ADになってからの生活が少しはイメージできたのではないでしょうか?
メディア業界には、地方出身の方も沢山います。
東京という見知らぬ土地での就職活動は不安なこともあるかとは思いますが、地方出身の方も是非、
今回の記事などを参考にして頂き、メディア業界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。