【テレビ業界 AD事典】仕事ができるADになれるテクニック!

今回は、実際にADを経験して身につけた「ADならではのテクニック」を伝授していきます。 これができると、ディレクターや演出、技術さんや美術さんからの信頼をゲットできる!というものや、持っておくと便利なもの、ちょっとした豆...


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今回は、実際にADを経験して身につけた「ADならではのテクニック」を伝授していきます。
これができると、ディレクターや演出、技術さんや美術さんからの信頼をゲットできる!というものや、持っておくと便利なもの、ちょっとした豆知識など、中々知ることができない情報も赤裸々にお伝えしていければと思います。
ADを目指している人や、これからADになる人はぜひ参考にしてみてくださいね!

ADならではのテクニック

買い出しは取り置きが基本!

これは先輩に1番に教えてもらうことと言っても過言ではありません。ロケや収録の小道具、備品などを買い出しに行くことが多いAD。お店に行った時にその商品がないとなってしまうと意味がありませんよね。その為に、まずそのお店に目当ての商品があるかを確認し、欲しい個数分を取り置きしてもらいましょう。商品がなければ何店舗も電話をかけることもよくあります。その際はめげずに見つかるまで電話をかけ続けましょう!

精算用財布を作る

ロケの買い出しや、タクシーに乗った際に一旦立て替えて払うことがあります。精算する際は必ずレシートが必要になるので、自分のお財布とは別に精算用のお財布を作っておくことをオススメします。同じお財布にしていると、自分の分と混ざってしまい精算する用のレシートがどこに行ったかわからない!というようなことが起きてしまいます。立て替えた分はきっちり精算できるように精算用のお財布を作っておきましょう!

DやP、演出の好きな味やお弁当の好みを把握しておく

ロケや編集所などの際はお弁当を発注することが多いですが、お弁当を決めて注文するのもADが行います。お弁当を食べる時間は全スタッフにとって束の間の休憩時間。みんな予想以上にお弁当を楽しみにしています。気分をあげてもらう為にも、好きなお弁当を把握しておくのもADとしてのテクニックです。カレーを注文するときは甘口も入れる、お肉だけでなくお魚のメニューも入れておく、ここのお弁当はあまり好きではないと言っていたな…など好みはしっかり把握しておきましょう!お弁当のチョイスでその日の雰囲気が決まったりすることもあります…

何か買う時は基本、数種類買う

ADは買い出しに行ったり、飲み物やお菓子、弁当などを頼まれたりすることが多いですが、この時に大切なのが「何種類か買う」ということ。みんなが好きなものを選べるようにしておきましょう。例えば、飲み物を買う時は水・お茶・コーヒー・ジュース・炭酸などその時においてあるジャンル全て1本ずつは入れるようにしておくと安心です。また、お弁当などであれば、お肉だけではなくお魚がメインのものも入れておくなどを意識しておくと良いでしょう。

局に最低1泊できるグッズを常備

忙しくて急遽帰れなくなってしまったということも起こりうるのがこの業界。服・歯ブラシ・シャンプー・タオル・女性はメイクグッズなどを常備しておくと、突然の宿泊も安心です。テレビ局によってはタオル・ドライヤーがなかったりするので、準備しておくことをオススメします。

箸上げは息を止める

食べ物を紹介する時に、お箸やスプーンなどでその食べ物を持ち上げて美味しそうに見せるシーン、見たことありますよね?このことを業界内では「箸上げ」と言います。そしてそれをやっているのがAD。食べ物を持ち上げた時に手が震えたり、動かないようにするために手で手を支えて固定をしたり、息を止めて持ち上げることだけに集中したりとADならではの箸上げテクニックがあります。

技術、美術、車両とかに味方をつける

テレビは制作スタッフだけでなく、技術・美術・車両などたくさんの人と一緒に作り上げます。ロケや収録の際は特にそれらの人たちの協力があってこそ、制作の作りたいものを作り上げられるのです。ロケ前の準備期間やロケハンなどではスケジュールを合わせたり、カメラ図を作成したり、美術品を作ってもらったり、制作スタッフは密にコミュニケーションを取る必要があります。しっかり信頼を築いておくことで、もし何か上手くいかないことがあっても助けてくれたり、上手くできるよう案を出してくれたりするので、できる限り仲良くなっておきましょう。今後自分がロケの担当になった時にとても役立ちます。

車両の好きなドリンク把握しておく

ロケの際はドライバーさんを発注してロケの行き帰りの運転をしてもらいます。出発する前に全スタッフ用のドリンクや朝食を買うのもADの仕事です。ロケは朝早く、夜遅くまでになることも度々。遠くに行くロケであれば数時間運転してもらうことになります。少しでも疲れを軽減してもらえるよう、各ドライバーさんの好きな飲み物、好きな食べ物は把握しておき、さっと渡せるようにしておきましょう。これもドライバーさんとの信頼関係を築く第一歩になります。初めての時はまだわからないと思うので、先輩に確認するなどしておくと良いでしょう。

番外編

PCが落ちた時のコツ

この業界では毎日パソコンを使います。毎日使っているが故に突然動かなくなってしまったり、落ちてしまうことがあります。そんな時はPC裏の真ん中を膝でぐっと押したら直る…という噂があります。実際、先輩は毎回この方法で直していたので気になる人は試してみてください。(壊れる場合もあるので気を付けましょう)

ADが持っておくと便利なもの

ここからはADの必需品や持っておくと便利な意外なものなどをご紹介していきます。

ウェットティッシュ、ティッシュ

ロケの時は制作備品として持っていきますが、特にウェットティッシュは普段もデスクなどにおいておくと役に立ちます。

眼鏡拭き

ロケや街録(街頭インタビュー)に行く時に、制作スタッフのみでカメラを持って撮影に行くこともあります。その際、自分たちでカメラをセットするのですが、レンズが汚れていたり曇っていたりするときに眼鏡拭きを使用します。カメラのレンズは繊細で大切に扱わないといけないので、タオルではレンズが傷ついてしまう場合もあります。カメラを扱う際は眼鏡拭きを常備し、いつでもパッと出せるようにしておきましょう。

USBとHUB

制作スタッフは基本全員Macを使用しているため、AirDropなどでデータの受け渡しは可能ですが、編集所のパソコンはAirDropが使用できないことが多いため、データの受け渡しにUSBを使用します。また、データの印刷でもUSBが必要になることもあるので、常に持ち歩くようにしておきましょう。HUBはHDDとPCを繋ぐ際に、複数台繋げるようにするアダプターのようなものです。ADは必ず1個は持っている必需品なので、準備しておきましょう!

まとめ

いかがでしたか?ADにとって、気を利かせること!先回りすること!時短を考えて行動すること!が大切な3本柱とも言えます。やり過ぎかな?と思うくらいがちょうど良かったりするので、実行して“しごデキAD”(仕事ができるAD)を目指しましょう!