アニメ業界へ就職したい人必見!仕事内容や向いている人の特徴とは?

アニメに関わる仕事 「アニメが大好き、アニメを作ってみたい、でもアニメ業界ってどんなところ…?」 アニメ業界に憧れはあるものの、実際どんな仕事なのかわからない人も多いですよね。 今回はみなさんに、アニメにかかわる仕事には...


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アニメに関わる仕事

「アニメが大好き、アニメを作ってみたい、でもアニメ業界ってどんなところ…?」
アニメ業界に憧れはあるものの、実際どんな仕事なのかわからない人も多いですよね。
今回はみなさんに、アニメにかかわる仕事にはどんな種類があるのか、アニメにかかわる仕事に就くにはどうすればいいのか、向いている人の特徴などをご紹介します。

日本のアニメが世界を席巻、10年で市場は2倍に

日本のアニメ業界は近年急速に世界市場へと拡大し、2022年には10年前と比べて約2倍に成長しています。一時Twitterの世界トレンド1位を獲得するほどの話題になった【推しの子】や、世界中に根強いファンを持つ【NARUTO】【ONE PIECE】など、2024年もその勢いは続きそうです。一方で、日本のアニメ界では人材不足もうわさされています。まずはアニメの仕事を簡単にご説明します。

アニメに関わる仕事は、大きく分けて3つ

アニメにかかわる仕事は、大きく分けると「プリプロダクション」「プロダクション」「ポストプロダクション」の3つがあります。
「プリプロダクション」が企画を立てて、シナリオやキャラクターデザインなどを制作。「プロダクション」でアニメーターが作画や彩色をしたアニメーションに、「ポストプロダクション」が声優のボイスや効果音などを収録、編集をして、1本のアニメ作品を完成させるという仕組みです。

①【プリプロダクション】はアニメ作品の大枠を作って指揮する、根幹を作る仕事

「プリプロダクション」の仕事は、アニメ作品の企画を立てるところから始まり、ストーリーやキャラクターを決めて、絵コンテを制作するまでの工程を担当します。
視聴者を引き込むしかけづくりをして、アニメ制作の指揮をとる、まさにアニメ作品の根幹となる大切な仕事なのです。
企画書をもとに出資者を募り、資金が集まったら、出資者による制作委員会が組織されます。制作に関する予算、制作会社などが決まります。早ければこの段階から、監督やキャラクターデザイナーなどの主要スタッフが決まり、シナリオ、絵コンテの制作、キャラクターや背景関連の資料が作成されます。

【プリプロダクションの主な仕事内容】
①企画立案
②プロット作成
③シナリオ制作
④設定・デザイン
⑤絵コンテ

【プリプロダクションの仕事を行っている職種】
・プロデューサー
・監督・ディレクター
・脚本家・シナリオライター
・デザイナー・クリエイター・アニメーター
・演出家
など。

②【プロダクション】はアニメ制作のメインとなる絵を描いて動かす仕事

「プロダクション」の仕事は、作画をして、色を着け、キャラクターなどと背景を合成して、音のないアニメーションを作るまでの工程を担当します。
キャラクターにイキイキとした動きをつけて、魅力的なアニメ作品の世界を作り上げる、アニメ制作のメインとなる仕事です。プロダクションでのアニメ制作の仕事はとても細かい分業になり、1本のアニメ作品を作るためには数百人ものアニメーターが関わっています。長編アニメ映画の場合、ちょっとしたお手伝い程度の人も含めると1000人近いアニメーターがアニメ制作にかかわることもあるとか。

【アニメ制作の手法とそれらを行う職種】
・アナログ手法(手描き)のアニメーター
・デジタル手法のアニメーター
・3DCGのアニメーター
の3種類。

いずれも細かく分業されていて、さまざまな専門スキルをもったアニメーターが担当しています。例えばテレビアニメの場合、1話300カットの作品には5000枚程度の絵が必要になるため、たくさんのアニメーターがカットごとに担当分けして、1本の作品を作っています。

③【ポストプロダクション】はアニメ動画に音声を収録して編集する仕事

「ポストプロダクション」のお仕事は編集、録音を行うアニメの最終工程です。声優さんはこの工程から関わります。
まず初めに撮影工程から出来上がってきたカットを順番通りに並べ、メインスタッフが集まり足りないところ、多いところ切り取る編集作業を行います。専門用語でカッティングと呼ばれる作業です。
このカッティングが済んだ映像に声優さんと音響スタッフがキャラクターのセリフを当てるアフレコが行われます。同時に効果音、音楽がカッティング映像に当てられ、音声と合成し、アニメ映像が完成します。ここまでに1話が約一年、それ以降の話数が3か月スパンで制作されます。

【ポストプロダクションの主な仕事内容】
①CT(カッティング)編集
②アフレコ
③音響
④ダビング
⑤V(ビデオ)編集

【ポストプロダクションの仕事を行っている職種】
・編集クリエイター
・声優
・音響監督
・音響エンジニア・サウンドクリエイター
など。

アニメにかかわる仕事に就くにはどうやって勉強すればいいの?

大学や専門学校で専門知識を身につける

アニメにかかわる仕事に就くために必須の資格はなく、学歴も問われないことが多いですが、アニメーターになるには、うまく絵を描いたり、表現したりする画力が求められます。さらに、アニメ制作に使用するソフトは高額のものもあり、独学でソフトを操作するスキルを身につけるのは難しいこともあり、大学や専門学校の美術・デザイン系またはアニメーション専門コースで、アニメ制作の基礎を学び、画力を磨いてから就職する道が一般的です。

アニメにかかわる仕事に就くにはどうすればいいの?

アニメ制作会社やスタジオに就職する

アニメにかかわる仕事に就くには、大学や専門学校を卒業後、アニメ制作会社やスタジオなどに就職する人が多いです。
アニメ制作会社には、映画会社やテレビ局と直につながっている元請けの大手アニメ制作会社から、制作業務を請け負う下請けの中小のプロダクション、さらに一部の下請けを担う原画・動画・背景などに特化した専門スタジオまであり、大小さまざまな規模の会社が協力しあって、1本のアニメ作品を作り上げています。
「プリプロダクション」の仕事をするには、企画や制作管理を行っている元請けの制作会社への就職を目指しましょう。

アニメ制作に求められるスキルは?技術、観察力、体力と根気…何より熱意!

デッサンやデザインなどの美術スキルにセンス、身の回りのものを作画に反映できる観察力、長時間の作画作業に耐えられる体力と根気など、大切な条件はいくつかありますが、最も肝心なのはアニメが好きだという情熱と、「いつかこんなアニメを作りたい」という創作意欲です。なお、現在はコンピュータに原画を取り込んで撮影する制作体制が普及しており、PCの操作ができることも求められるようになっています。
また、アニメーターの場合、必ずしも自分が描きたい絵を描けるわけではなく、仕事である以上、描きたくないキャラクターや苦手な絵を描かなければいけないときもあります。それに対応できる柔軟な思考をもっている人がアニメーターに向いていると言えます。まじめすぎたり、こだわりが強すぎたりすると、制作に時間がかかってしまい、多くの仕事をこなすことができないのです。

アニメ業界は人材不足。実力至上主義なのでスキルさえあれば稼げる!

アニメ制作には多くの工程があり、さまざまな役割があるので、自分に合った仕事をじっくり探してみましょう。テレビや映画など、数えきれないほどのアニメ作品が次から次へと制作されていて、アニメ業界は人材不足なので、スキルがあればフリーランスでも重宝されるはずです。
原画の制作費は1カット5000円程度ですが、内容やアニメーターの能力によって1時間で描ける場合もあれば、数時間かけても終わらないことも。実力至上主義の世界なので、フリーランスの場合は能力さえあれば、やった分だけ、いくらでも稼ぐことが可能です。さらにステップアップして、キャラクターデザイナーや総作画監督、ディレクション的な立場になると、月に100万円以上、稼ぐ人もいるとか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。おおまかにですが、アニメ業界の仕事についてご理解いただけたかなと思います。日本のアニメは今後も伸びしろが期待できる業界です。また近年、アニメーターの職場環境や賃金の改善も求められており、昔ほどブラックな業界ではなくなっているようです。アニメはとても多くの職業の方がかかわっている業界なので、気になった職業がありましたら、ぜひ深掘りしてみてください。