芸能人のヘアメイクの給料はどのくらい? 相場や給料を上げる方法とは

芸能人を担当するヘアメイクアーティストは、美容業界の花形ともいわれ、憧れる人も多い職業です。一般の方に対してヘアメイクを行うよりも、タレントや俳優などのヘアメイクを担当するほうが高給なイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。 今回は、芸能人を担当するヘアメイクアーティストの給料事情について解説いたします。


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ヘアメイクの給料はどのくらい?

ヘアメイクアーティストの給料は、働き方や立場などによって大きく異なります。ここでは、アシスタント・業界平均・芸能人を担当する有名ヘアメイクアーティストの3パターンの給料をご紹介します。

アシスタントの給料

芸能人専属のヘアメイクアーティストを目指す場合も、アシスタントからスタートするのが一般的です。アシスタントは研修期間・学習期間という位置付けのため、月収12~18万程度、年収150万円程度が相場です。

有名ヘアメイクアーティストのアシスタントであれば年収が高くなる可能性もありますが、就職するには高い倍率を勝ち抜かなければなりません。

(一般企業)芸能人を担当するヘアメイクアーティストの給料

芸能人を担当するヘアメイクアーティストの平均的な給料は、月収17~22万円程度、年収200~400万円程度です。

国税庁の統計調査によると、日本人の平均年収は443万円ですので、ヘアメイクアーティストの給与水準は平均よりやや低めといえるでしょう。

出典:「令和3年分民間給与実態統計調査」(国税庁)

(フリーランス)芸能人を担当するヘアメイクアーティストの給料

フリーランスとして芸能人専属のヘアメイクを担当するようになると、年収が1,000万円を超える人もいます。自身がテレビ番組に出演したり、独自のブランドを立ち上げたりするほどになると、さらに年収が上がるでしょう。

非常に夢がある仕事ですが、これほど稼げるのは、技術力や人気がある一握りのヘアメイクアーティストに限られます。そのポジションにつけるかは、才能はもちろん技術力、営業力などをどれくらい磨けるかにかかっています。

【勤務先別】芸能人を担当するヘアメイクの給料事情

芸能人を担当するヘアメイクアーティストの働き方は、一般企業勤め、プロダクション所属、フリーランスなどさまざまです。そして、働き方によって給料事情も異なります。

一般企業

化粧品会社やエステサロン、結婚式場といった一般企業のメイク部門で働くヘアメイクアーティストの平均年収は180〜400万円程度です。賞与や手当の有無、金額は、勤め先によって異なります。

ヘアメイク専門のプロダクション

専門プロダクションに所属しているヘアメイクアーティストの平均年収は、100〜500万円程度です。歩合制を導入しているプロダクションが多く、実力により給与に差が出ます。

そのため、芸能人から指名が入ったり、大きなイベントのヘアメイクを任せられたりするレベルになると、高収入が期待できます。

フリーランス

フリーランスのヘアメイクアーティストは、人によって収入に大きな差があります。一般企業勤めとは違い、フリーランスは仕事がなければ収入はありません。一方で、売れっ子になれば高収入を得られる可能性があります。

テレビ番組に出演したり、書籍を出版したり、独自ブランドを立ち上げたりするほど著名になれば、年収が1000万を越えることもあるでしょう。

芸能人を担当するヘアメイクを目指す方法

芸能人を担当するヘアメイクアーティストになるには、なによりもスキルが重要です。まずは専門学校に通い、ヘアメイクの基礎を学びましょう。

学校を卒業しても、すぐに芸能人を担当できるようになるわけではありません。ヘアメイクアーティストとして独り立ちするために、アシスタントとして働き、経験を積む必要があります。

就職先には、芸能人のヘアメイクで実績のあるプロダクションや企業を選びましょう。依頼元となる芸能事務所やテレビ局は、信頼関係があるヘアメイクプロダクションや企業に、継続的に仕事を依頼する傾向にあります。

実績や知名度がない人がフリーランスになっても仕事を受注することは難しいため、独立開業を目指す場合でも、初めはプロダクションや企業に就職するなどして、経験や実績を積むことが大切です。

芸能人を担当するヘアメイクとして給料を上げるには

一般的なヘアメイクアーティストの給料は、日本人の平均年収と比較してあまり高いとはいえません。芸能人を担当するヘアメイクアーティストとして働きつつ、給料を上げていくにはどうすれば良いのでしょうか。

コミュニケーション能力を上げる

ヘアメイクアーティストが給料を上げるには、コミュニケーション能力を向上させることが大切です。

ヘアメイクアーティストは、性別・年齢問わずさまざまな人と接する機会があります。そのほとんどはまったくの初対面の人でしょう。

相手とうまくコミュニケーションを取り、どんなスタイルが好みか、どうすればより魅力を引き出せるかなど、ヘアメイクの方向性を決める必要があります。

相手の要望を理解し、満足度の高いヘアメイクができるようになれば、指名の増加や社内評価が上がるのにともない、給料も増えていきます。

人脈を活用して仕事を紹介してもらう

ヘアメイクアーティストが給料を上げるには、より多くの仕事を受注し、こなす必要があります。とはいえ、自分で営業するのは限界があるので、人脈を活用してクライアントの紹介を得ることが大切です。担当したタレントやモデルから広告代理店の担当者や芸能界の知人を紹介してもらったり、異業種交流会などに参加したりする方法があります。

SNSを活用した情報発信に力を入れ、新規顧客の獲得から人脈を広げていくのもよいでしょう。

また、「紹介したい」と思わせるには、実力やセンスが必要です。特殊メイクなども含めたヘアメイクの勉強はもちろん、トレンド調査などを行うと、スキルアップにつながりやすくなります。

ヘアメイク関連の資格を取得する

ヘアメイク関連の資格を取得することも、給料アップに役立ちます。

ヘアメイクアーティストの仕事は、才能やスキル、経験などに左右される仕事です。しかし、どれほどスキルや経験があっても、目に見えるものではないため、とくに新規のクライアントは何を基準に選ぶべきなのかを判断できません。

ヘアメイクに関わる資格を取得しておけば、スキルや知識が資格によって保証されるので、仕事の獲得に効果的です。

ヘアメイク関連の資格は多岐に渡りますが、美容師の国家資格は取得しておきたいところです。民間資格の『メイクアップ技術検定』も技術力を示すのに役立ちます。

芸能人専属ヘアメイクの給料に関するQ&A

最後に、芸能人専属ヘアメイクの給料に関するよくある質問にお答えします。

残業代は出るの?

芸能人専属のヘアメイクアーティストで働く場合の残業代の有無は、勤務先や雇用契約の内容などによって異なります。一般企業や営業時間が決まっているエステサロンなどの場合は、残業代が出ます。

フリーランスの場合は「1現場〇〇円」のような計算になるため、残業代は出ません。

給料の割に仕事は大変?

ヘアメイクアーティストは、一部の売れっ子を除き、あまり給料が高いとはいえません。そのうえ拘束時間は長く、多忙なスケジュールをこなさなければならないハードな仕事です。

また、技術職のひとつなので、1人前の技術が身に付かないと、十分な待遇は見込めません。とはいえ、人によろこんでもらえる、憧れの業界で働けるなど、やりがいは大きい仕事といえます。

ヘアメイクアーティストと同じくやりがいがあり、芸能人と関わる憧れの業界での仕事にADもあります。以下の記事にてADの仕事について解説していますので、ぜひご覧ください。

女性ADの現状は?メリットやデメリット、活かせる強みを紹介!

まとめ

ヘアメイクアーティストの給料は、日本人の平均年収と比較すると、それほど高いとはいえません。しかし、実力がつき知名度が上がれば、年収1,000万円以上を目指せる仕事でもあります。

芸能人のヘアメイクを担当してみたい、やりがいのある仕事に就きたいという人は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。