テレビ局の各局それぞれの歴史と特徴を解説!

東京で観られる地上波のテレビ放送のうち、民放のテレビ局は5社『日本テレビ』『TBS』『フジテレビ』『テレビ朝日』『テレビ東京』です。 普段何気なく観ているテレビも、テレビ局ごとに違う歴史があり、各局の特色があります。今回...


この記事は約6分で読み終わります。

東京で観られる地上波のテレビ放送のうち、民放のテレビ局は5社『日本テレビ』『TBS』『フジテレビ』『テレビ朝日』『テレビ東京』です。
普段何気なく観ているテレビも、テレビ局ごとに違う歴史があり、各局の特色があります。今回は、テレビをもっと楽しんでもらえるように、民放5社の歴史、特徴や違いなどを解説していきます!

日本テレビの成り立ち

1953年8月、民間のテレビ局として日本第1号のテレビ放送免許を獲得したのが日本テレビです。初の後楽園プロ野球中継、巨人—阪神戦を中継したことでも知られています。

日本テレビは民放第一号として長い歴史を持ち、高視聴率を獲得し続ける

「キューピー3分クッキング」「笑点」「世界まる見え!テレビ特捜部」などご長寿番組が多いのも日テレの魅力の一つ。
1978年からはチャリティー番組「24時間テレビ」が毎年放送され、番組内で集められた寄付金を福祉・環境・災害復興などの支援事業に活用しているのも特徴です。

1990年代には「マジカル頭脳パワー!!」「進め!電波少年」「特命リサーチ200X!」など、様々な番組を開始。2003年(平成15年)には、10年連続で視聴率4冠王を達成

現在も、日曜のゴールデンタイムには「世界の果てまでイッテQ!」「ザ!鉄腕!DASH!!」「行列のできる相談所」など高視聴率、年齢関係なく家族で楽しめる番組がそろっています。

TBSの成り立ち

TBSテレビは民間初のラジオ局として1951年に誕生しました。その後、ラジオ放送が始まった4年後の1955年にテレビ放送を開始しました。

TBSは報道のネットワークが強く「報道のTBS」と呼ばれることも!ドラマや海外事業も

TBSテレビは、系列のテレビ局が全国に25カ所以上あります。そのため、地域のニュースを報道するためのネットワークが強いことが特徴。報道の強さから、「報道のTBS」と呼ばれることもあります。

ドラマのTBSとも呼ばれ、「水戸黄門」「3年B組金八先生」「半沢直樹」など数々のヒット作を生み出しています。歴代のドラマ視聴率ランキングでも上位をTBSが独占しており、視聴率20%越えの大ヒット作を生み出し続けています。

さらに、日本国内だけでなく、海外にも事業所を設置したり、海外のテレビ局と連携したりすることで、グローバルにテレビ放送事業を展開していることもTBSテレビの特徴のひとつです。「SASUKE」は番組の海外販売は160以上の国と地域で展開をしており、海外発信も強いです。

フジテレビの成り立ち

フジテレビは、1957年に、「株式会社富士テレビジョン」として会社を設立しました。
1963年に、日本で初めてのアニメーション作品となる「鉄腕アトム」を放送したことでも有名です。1969年には、国民的アニメ「サザエさん」の放送を開始して現在まで多くの人に愛されています。

フジテレビはバラエティー番組で成功してきた会社で、近年はイベント事業が盛り上がっている

1981年には、ドラマ「北の国から」、1982年10月にはお昼のバラエティー番組「笑っていいとも!」の放送を開始していて、「笑っていいとも!」の放送を開始した年の12月には、初めて年間視聴率三冠王を達成しています。その後1993年まで、12年間に亘って、年間三冠王を獲得し続けました。
「楽しくなければテレビじゃない」というキャッチコピーがかつてあったように、バラエティ番組で成功してきた会社なので、会社内も笑い第一という雰囲気があるようです。

近年視聴率に伸び悩んでいますが、イベント事業が盛り上がっていて夏に行われる「お台場冒険王」は他局に先立ち20年以上も前から開催しています。
加えて、お台場にあるフジテレビの本社「フジ・メディア・ホールディングス」では、番組作成の現場や展示フロアなどを実際に体験できることも大きな魅力です。

テレビ朝日の成り立ち

テレビ朝日は1957年に教育専門のテレビ局「株式会社日本教育テレビ」として誕生し、1959に放送を開始しています。
元々は教育専門のテレビ局でしたが、1973年により幅広いジャンルの放送を行なう総合番組局に移行して、4年後の1977年には、「全国朝日放送株式会社」に社名を変更し、この頃から「テレビ朝日」の略称が使用されるようになっています。

テレビ朝日は教育番組として誕生し、スポーツに力をいれている

元々日本教育テレビとして誕生した経緯もあり、「仮面ライダー」などの戦隊ものや、「ドラえもん」、「クレヨンしんちゃん」、「プリキュア」などの子どもを対象とした番組が、続編やシリーズものとして長く親しまれています。

スポーツにも力を入れており、フィギュアスケート、サッカー、体操などスポーツ番組の数が多く、近年だと「WBC」の決勝を放送したのもテレ朝です。
ドラマも「ドクターX」「相棒」など高視聴率、シーズンも長い、ヒット作が近年多発しています。また苦しい音楽番組の中でも生き残っている「ミュージックステーション」もあります。

若手社員が作った番組がゴールデンタイムでレギュラー放送されるなど、若手が活躍できる環境が整っています。「Abema TV」などのインターネット配信事業も他のテレビ局に先駆けて行っており、新しいことに挑戦する機会が多くみられます。

テレビ東京のなりたち

テレビ東京は、1964年に通称「東京12チャンネル」として開局しました。当時は教育の専門局でした。1981年(昭和56年)に「東京テレビ」に社名を変更し、2010年にテレビ東京とBSジャパン、テレビ東京ブロードバンドの3社が合併。それにより、地上波放送、衛星放送、インターネット放送の一体化や、幅広い視聴方法に応じたコンテンツ制作などが一層、可能になりました。

テレビ東京は経済番組を多く放送する一方で、エッジの効いた独自路線の番組を放送

テレビ東京には、日本経済新聞社が資本参加しているため、「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」「ワールドビジネスサテライト」など、経営者やビジネスマン向けの経済番組を多く放送しています。

一方でアニメのヒット作も多く、「妖怪ウォッチ」「ポケットモンスター」は海外にも影響力があります。番組の制作だけでなく、映画や商品化などのキャラクタービジネスも活発です。深夜枠のアニメにも力を入れており、数々の話題作を手掛けています。

独自性の高い番組を制作・放送していて、ほかのキー局が緊急ニュースを放送しているときも、通常通り放送を続ける姿勢が一部の視聴者には好感を持たれているのも特徴です。

最近ではエッジの効いた番組も多く「家、ついて行ってイイですか?」など、深夜からゴールデンに移行する番組もあります。
また「孤独のグルメ」を始めとしたテレ東らしい深夜ドラマも大きな話題となっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。同じ民放局でも全然違った特徴があるのがご理解いただけましたでしょうか。就職活動をしている方は、テレビ番組表を比較したりして、各局の戦略を分析してみるのもいいかもしれません。今回ご紹介した5社はいずれも本社が東京都内にあるので、ぜひ見に行ってみてください。