毎日放送の平均年収は約1150万円
毎日放送は大阪に本社を置くテレビ局です。テレビ局の分類としては、TBS系の準キー局に該当します。
Yahoo!しごとカタログの「株式会社毎日放送」のページによると、毎日放送の正社員の平均年収は1,157万円でした。母数となる回答者数は108人で、平均年齢は41.8歳です。
20代に関しても、毎日放送の社員の平均年収は高めで、538万円でした。
株式会社毎日放送「募集要項」において新卒採用の給与額が公表されています。2025年新卒採用の総合職アナウンサーコースは、月給は250,900円(別途諸手当あり)とされています。
新卒入社時点でほかの業種や職種と比べて収入が高く、年齢や勤続年数が上がるにつれてさらに高くなります。
毎日放送以外のテレビ局の年収相場はどのくらい?
テレビ業界への就職や転職を検討するなら、ほかのテレビ局の年収相場についても気になるところです。テレビ局社員の年収は、ほかの業界の企業と比べて高水準です。では、民放キー局・地方(ローカル)局・NHKに分けて、それぞれの年収相場を見ていきましょう。
民放キー局の年収
民放キー局とは、東京に本社を置き、全国放送ネットワークの中心になっているテレビ局を指します。民放キー局の年収相場は高く、800万円を超えます。各社の有価証券報告書によると、具体的な年収額は次のとおりです。
・TBS:1,449.5万円
・テレビ朝日:1,421.1万円
・日本テレビ:1,379.1万円
・フジテレビ:866.6万円
地方局の年収
地方局は各地方に本社を置いているテレビ局です。キー局と同じ番組を中心に放送していますが、地域にちなんだ独自の番組も放送しています。
地方局の年収額はキー局ほど高くはありません。キー局の7割程度といわれています。そのため、600万~1,000万円程度が相場と捉えておくと良いです。また、有価証券報告書によると、地方局の年収額の具体例は次のとおりです。
・札幌テレビ放送:1,099万円
・新潟放送:784万円
・青森放送:793万円
・秋田放送:706万円
・岩手放送:701万円
・北陸放送:706万円
・長崎放送:803万円
キー局と比べればあまり高くないように感じられるかもしれませんが、地方に本社を置く企業の中では十分高い方です。
日本放送協会(NHK)の年収
NHKでは「職員の給与等の支給の基準」によると、30代の大学卒社員のモデル年収は530万~660万円とされています。
また、2023年度キャリア採用(全国職員)の初任給は20万円前後です。民放各社と比べると低めで、ほかの業界の企業と同じくらいの水準になっています。
テレビ局全体の就職難易度
大企業の中でも、テレビ局は就職難易度が非常に高い就職先のひとつです。
テレビ局の採用枠は決して多い方ではありません。毎年少ない採用人数に対して、非常に多くの学生が応募しています。
さらに応募者は有名大学の学生が多数を占めているのが特徴です。その中で内定を勝ち取るのは至難の業といえるでしょう。
キー局の場合には、その傾向が特に顕著です。キー局各社の新卒採用人数は毎年30人前後とシビアです。NHKの場合は、毎年300人程度採用しており、キー局と比べると多く採用していますが、この数字には各地方局の採用人数も含まれています。
新卒採用だけでなく、中途採用に関しても同様の傾向が見られ、非常に高倍率です。
テレビ局の就職難易度の高さについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
「テレビ局の就職難易度は高い!その理由とやっておきたい対策を解説」
テレビ局への就職・転職を成功させるためにできること
テレビ局への就職や転職を目指すなら、万全な準備をした上で臨むことが大切です。では、具体的にどのような準備をしておけば良いのか見ていきましょう。
①テレビ業界の市場動向への理解を深める
テレビ業界でどのようなことが起こっているのか、今後どのように変化していく可能性があるのか詳しく知り、深い理解が大事です。昨今では、テレビ業界全体が変化の時期を迎えようとしているため、その背景を押さえておきましょう。
主に視聴者のテレビ離れが進んでいる影響が大きいです。特に若い世代でその傾向が強く、ほとんどテレビを見ない人や、テレビ自体を所持していない人も多くなっています。
そのような業界動向を追っておくと、面接官の質問に回答しやすくなります。「今どんなテレビ番組を作るべきか」のような質問をされても、戸惑わずに自信を持って回答できるでしょう。
②インターンに参加する
テレビ局ではインターンを実施しているため、積極的に参加してみましょう。インターンに参加していれば、エントリーシートにインターンで働いた経験をアピールポイントとして記載できます。志望動機を伝える上でも有利で、業界研究にも役立つでしょう。
面接においても、インターンで働いていた応募者はその経験を語れるため、好印象を与えられます。インターンに参加していなかった応募者に対して、一歩リードできるでしょう。
また、インターンの結果によっては選考の一部が免除されたり、インターン参加者のみ特別選考に進めたりすることもあります。
しかし、インターンには誰でも参加できるわけではありません。インターンに参加するのにも選考が実施され、通過する必要があります。
③テレビ業界でのアルバイトを経験する
番組制作では非常に多くの人手が必要になるため、テレビ局によってはアルバイトを募集しています。アルバイトの仕事は文字起こしや、原稿や資料のコピーなどの事務作業が中心ですが、実際にテレビ局で働いてみれば業界研究に役立つでしょう。
人から聞いたり調べたりしただけの知識と、実際に自分で見たり経験したりして得た知識では理解の深まり度合いが大きく異なります。機会があれば、社員の方から多くの知識を得られるでしょう。
テレビ局だけでなく、番組制作会社でのアルバイトも経験として役立ちます。現在では、番組のほとんどを番組制作会社が手掛けているため、番組制作に携わった経験なら、面接時にアピールしやすく、プラスに働きやすいでしょう。
④OB・OG訪問
大学の先輩などにテレビ局で働いている人がいれば、訪問して話を聞いてみることもおすすめです。仕事内容、やってみて大変だったこと、やりがいなどについて、リアルな話が聞けます。面接での質問内容についても聞いてみると良いでしょう。
ただし、テレビ局は多忙な職場であるため、マナーを守って訪問することが大切です。質問は事前にまとめておき、メールで連絡しておくことが大切です。
⑤テレビ局の関連会社への就職も視野に入れる
テレビ局で働く方法はテレビ局に就職するだけではありません。テレビ業界で働きたいのであれば、テレビ局への就職だけに絞るのではなく、関連会社への就職も視野に入れておくことがおすすめです。
テレビ局への就職が叶わなかった場合でも、やりたい仕事ができる可能性があります。
例えば、番組制作に興味があれば番組制作会社への就職も選択肢のひとつとして検討してみましょう。メディア業界に特化した人材会社に就職して、制作現場で働く選択肢もあります。
まとめ
テレビ局社員の平均年収は非常に高く、キー局なら1,000万円を大きく超えているところが多いです。地方局は、キー局の7割程度といわれています。毎日放送は準キー局で、平均年収は1,157万円とキー局ほどではないものの高い傾向があります。
しかし、テレビ局への就職難易度は非常に高く、簡単には入社できません。OB・OG訪問やインターンへの参加などを通して、テレビ業界への理解を深めておくことが大切です。