ドラマに携わりたいならやっておくべき!エキストラとは?

ドラマを見る際、キャスト以外の人物に注目してみたことはありますか? 通行人、観客、買い物客、学生や医療関係者など…たくさんの人が出ているのがわかります。 本記事ではその陰の登場人物に注目していきます! エキストラとは? ...


この記事は約11分で読み終わります。

ドラマを見る際、キャスト以外の人物に注目してみたことはありますか?
通行人、観客、買い物客、学生や医療関係者など…たくさんの人が出ているのがわかります。
本記事ではその陰の登場人物に注目していきます!

エキストラとは?

エキストラは全ての動きを演出されています!その現場にたまたまいた一般人が出ているわけではないんです。
そう考えると花火大会などの人混みシーン、卒業式などの大人数でのシーン、これらの撮影がどれだけ大変かがよく分かりますね!

エキストラは主にボランティアエキストラと金銭が発生するセミプロエキストラの2種類があります。それぞれの特徴と、主なエキストラ事務所について紹介します!

ボランティアエキストラ

ボランティアエキストラの特徴としては主に、

・ネットで登録できる
・簡単に応募できる
・謝礼金、交通費等の支給はない
・記念品がもらえる

の4点が挙げられます。
ネットでプロフィールを入力するだけで登録ができ、その後すぐ募集案件のメールが届きます。応募も必要事項を入力するだけなので、簡単にエキストラに参加したい方にはおすすめです。ボランティアとある通り金銭はなし、交通費も自己負担になりますが、ドラマに関する非売品のグッズを記念にもらえることもあります!最近では台本の表紙をそのままノートにした台本ノートや作品名が書かれたステッカーをもらえることが多いです。

ボランティアエキストラ会社

次に、ボランティアエキストラ会社をいくつか紹介します!

アネットワーク
アネットワークは、首都圏を中心としてエキストラを募集している会社です。
連日10-20件の募集情報を配信しており、現在では1000現場超えの実績、約160社の制作会社からの依頼に対応、20000人をはるかに超えた在籍数を誇る大手エキストラ会社です。エキストラ経験が豊富なスタッフが作品ごとにそれぞれ対応しており、大人数の現場では付き添いとしてスタッフが現場に同行しているので何かあったときにも安心です!

トループ
トループは公式HPにて募集を一覧で見れるので、全ての募集、日付ごとの募集、作品ごとの募集、過去に参加済みの募集などを指定して閲覧することができ、応募する際の情報も自動入力してくれます。また、エキストラ情報が欲しい撮影地域の指定もできるため、地方に住んでいる方にもおすすめです。他にもエキストラに参加するごとにポイントがもらえ、そのポイントはアマゾンギフトやQUOカードに交換することができるなどメリットが豊富なおすすめのエキストラ会社です。

タチロークプロ
タチロークプロもトループと同様、ポイント制度がありますが、20回以上参加しないと交換できる最低ポイント数にならず、有効期限も2年のためトループより少しハードルが高いかもしれません。また、登録する際に必須情報以外に趣味・特技・意気込みを書く欄があるのが特徴です。

他にも、
・Yプロダクション(茨城)
・大阪フィルム・カウンシル(大阪)
・福岡フィルムコミッション(福岡)

など、地方ごとに募集をしている会社もあります。関東近郊に住んでいない方でも、自分が住んでいる地域にエキストラ会社があるかもしれないので、是非、調べてみてください!

セミプロエキストラ

セミプロエキストラの特徴は主に、

・登録料がかかる
・登録会に行く
・謝礼金がある
・オーディションがある案件がある

の4点が挙げられます。
セミプロエキストラは登録会を開いている会社が多く、そこで説明を受け、登録料を払って会員になることが多いです。そこで宣材写真を撮ることもあります。登録料は1500〜3000円ほどですが、その分謝礼金がもらえるので一度エキストラに参加すれば元が取れます。同時に俳優育成を行なっている会社も多いためセリフがある役の募集もあり、その際はオーディションが開かれることもあります。

セミプロエキストラ会社

セミプロエキストラ会社をいくつか紹介します!

古賀プロダクション
古賀プロダクションはそのクールの有名作品をほとんど網羅して紹介している大手エキストラ会社です。登録には登録会の参加が必須で登録料は1500円。謝礼は3000〜5000円ほどで会社に受け取りに行くスタイルです。毎月演技のワークショップを開催するなど育成にも力を入れている会社です。

CASTY(キャスティー)
キャスティーはボランティアとセミプロどちらも行なっています。セミプロはリモート開催もありますが、登録会が必須で登録料は3000円。こちらも謝礼金は事務所にて手渡しです。芸能事務所を併設していたりレッスンを行っていたり、こちらも育成に力を入れている会社です。

このようにセミプロエキストラはボランティアエキストラとは異なり、俳優志望の人や芝居がしたい人が多く所属している点が特徴です。そのため、エキストラ初心者はボランティアエキストラから始めることをオススメします!

エキストラに参加してみよう

「自分もエキストラに参加してみたい!」と思った方のために、エキストラに参加するまでと現場での流れについてご説明していきます!

エキストラに参加するには?

①募集案件を探そう!
まず、エキストラ事務所に登録、もしくはSNSで検索をして募集案件を探します。エキストラ事務所に登録するとほとんど毎日メールで募集案件が届くので、検索する手間がなくおすすめです。

②自分が参加できる案件を見つけよう!

エキストラ事務所から届く募集案件メールには下記のような情報が記されています。

これらの日程・時間帯・年代・持参する衣装や持ち物の情報を見て、自分が参加可能かどうかを確認します。

また、情報解禁されている作品に関してはタイトルが出ていたり、情報解禁されていない作品に関しても”某有名アイドル”などのフレーズや監督名が書かれていることが多いのでそれを参考に興味のある案件を探すのも良いかもしれません!

③必要事項を入力して応募しよう!

参加可能な案件を見つけたら、あとは応募するだけです。メールに添付されているフォームや、送付先とされているメールアドレスに必要事項を入力することで応募ができます。

以下が必要事項の一例です。

・氏名
・年齢
・性別
・連絡先
・顔写真

これらはほとんど全ての案件で必要になります。顔写真においては正面から撮った顔がはっきりわかるもの、髪型なども含め現在の姿がわかるものが望ましいとされています。

案件によっては他に

・最寄駅や交通手段
・髪型、髪色、ネイルの有無
・身長や体重、3サイズ、靴や服のサイズ
・一言

などが必要事項とされているものもあります。担当者はこの入力情報をもとにエキストラを選びます。求めているエキストラ像により近い人を選ぶためにも必要な情報なのかもしれません!またセミプロエキストラの場合、オーディション等がある場合があります。

また、応募後は原則キャンセルすることはできません!本当に参加可能なのか、重複して応募していないか、しっかり確認してから応募しましょう!

④結果を待とう!

応募したらあとは結果を待つだけです!

エキストラの応募〆切は案件によって様々で、応募多数の時は早々に締め切られることもあります。
ですが、結果がくるのはほとんど直前!
また、リミットの時間は定められていますが通過者にだけ連絡が届く場合も多いです。そのため前日の夜20時頃まで結果がわからないこともあります。

通過していれば無事参加できますが、通過していない場合「予定がなくなって暇になってしまった!」なんてことが多いのもエキストラをやる上で留意しておくべきポイントです!

エキストラの倍率は高いので、最初は落選続きになることもあるかもしれません。その際は、募集人数が多い、集合時間が早いもしくは遅い、長時間、情報解禁前の作品などに積極的に応募してみることをおすすめします!

⑤参加確定の返信をしよう!
無事通過した際には、下記のような参加確認の旨と詳細が記されたメールが送られてきます。

詳細を確認後、メールの指示通りに参加確認の連絡を行います。
あとは持ち物や衣装を用意し、当日決められた時刻に現場に向かうだけです!

現場での流れ

①いざ撮影に参加!
現場では助監督の方やエキストラ会社の方の指示に従って撮影に参加します!
最初は不安もあるかもしれませんが、助監督の方が丁寧に動きを入れてくれるのでそれに従って楽しく参加しましょう!

②記念品もしくは謝礼をもらおう
現場終了後、ボランティアエキストラは記念品、セミプロエキストラは謝礼金(後日)をもらって終了です!

エキストラ体験談

次に、新人ADが学生時代に行ったエキストラでの体験談をランキング形式で紹介します!

楽しかった編

3位 遊園地の客役
遊園地で遊んでいるお客さんの様子を撮影するシーンでジェットコースターに連続で3回乗りました。
貸切の遊園地で、待ち時間も乗り降りもせず3回も連続で乗ることは普段絶対できない体験!エキストラだからこそできる体験もたくさんあります。

2位 飲食店の客役
カフェや居酒屋など食べ物が出てくるシーンは多々あると思いますが、それらはエキストラも食べることができます!カフェでのフレンチトースト、居酒屋でのポテト、高級レストランでのお肉などなどたくさんいただきました!

1位 キャストさんとの絡みがある役
エキストラでもキャストの方と絡むこともあります!私は実際にキャストの方に風船をもらったり、すれ違う際に挨拶したり、居酒屋で一緒に飲んだりする役をしました。普段とはまた全然違う緊張感の中の撮影ですが、よりドラマの中に入り込めているようでとても楽しいです!

嬉しかった編

3位 助監督に顔を覚えてもらえる
何度もエキストラに足を運ぶと助監督の方に顔を覚えてもらえることもあります。
「いつもありがとう」や「いつも来てくれてるから映るところに配置するね」と言ってもらえた時はとても嬉しく、参加した意義を感じられます!

2位 世代性別問わず知り合いができる
エキストラはその場で初対面の人とカップルや友達役をやることが多いです。そのため、そこでお話をして仲良くなることもあります。世代性別問わず色んな人とお話しする機会は普段あまりないのでエキストラならではの楽しみです。

1位 憧れの芸能人に会える
この理由でエキストラをしている人はもしかしたら多いかもしれません。話しかけたりファンであることを公表するのは絶対NGですが、憧れの芸能人を生で見ることができ、その上同じ作品に参加できるというのはこの上ない幸せですね!

辛かった編

3位 長丁場やイレギュラー
エキストラの中には1日がかりの長丁場なものもあります。その中には作品が押したことによってやむなく長丁場になってしまったなんてことも!
私は実際にエキストラをしていて予定外に終電を逃したことが2度、送られてきた詳細を見てみたら始発が間に合わなく、近くの宿に前泊したことが1度あります!イレギュラーが多い現場ですがリミットを事前に伝えていれば帰宅も可能なのでご安心を!

2位 自分がいない
エキストラで参加した回のドラマを楽しみに視聴していても最後まで出てこなかった、、、なんてこともあります。演出上そのシーンが丸々カットされたり、カメラの位置関係で写っていなかったり、理由は様々ですが少し悲しい気持ちになります。現場に足を運んだのにエキストラ無しに変更になって、その場で解散なんてこともありました!

1位 真逆の季節設定
真夏に真冬のシーン、真夏に真冬のシーンなど実際と異なる季節の撮影をすることも珍しくありません。私は特に冬に半袖になるのが辛かった記憶があります。震えながらの撮影でしたがキャストの方もスタッフも寒い中頑張っている!と気合いを入れて撮影に臨みました。

難しかった編

3位 食器の音を立てないでご飯を食べる
何かを食べる役柄は多いですが、その時に気をつけなければならないのは食器の音です。どの現場でも「カチャカチャ鳴らないように気をつけてください」と音声さんに言われます。最初は少し難しいですが、あらかじめ小さく切って口に入れるだけにするなどで対策できます!

2位 グループディスカッション
就活生の役で参加した際、7人ほどの就活生が集められグループディスカッションをしている光景を撮りたいから適当に話してほしいと言われました。全員初対面の中、適当に話すのは簡単ではなく、最初はみんなカチカチでしたが「好きな映画の話をする」というテーマを決めて乗り切りました。エキストラでも時には自分で考えることも必要です!

1位 無音の中酔っ払ったクラブ客
クラブ客役で参加した際、音楽にのっていればなんとかなると思っていたのですが本番は音楽無しでした。酔っ払っているフリ、音楽に乗っているフリをするのは少し恥ずかしく難しかったですが、始まる前にキャストさんが盛り上げてくれたので楽しく撮影できました。キャストさんは偉大だなと感じた瞬間です!

まとめ

いかがでしたでしょうか?
エキストラは大変な面もありますが、自分が作品の一部になっている嬉しさを感じられる楽しい仕事です!ドラマの制作に携わりたい思いがある方には尚更、勉強がてら足を運んでみることをお勧めします。
この記事が少しでもエキストラに参加してみたいと思うきっかけになれたら嬉しいです。