1月21日に、日本の映画賞「日本アカデミー賞」の名優秀賞が発表されて話題になりましたね!今年も注目作品が目白押しで、かなり盛り上がることが予想されます。各部門の最優秀賞を発表する授賞式は3月14日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催される予定なので、映画好き作家として事前予想をしてみたいと思います!
第48回日本アカデミー賞優秀賞では『正体』が最多12部門13受賞
今年の日本アカデミー賞優秀賞では、藤井道人監督、横浜流星さん主演の『正体』が作品、監督、主演男優、助演男女優など12部門(13賞)で最多受賞となっています!
その他、邦画実写で最高の興行収入80億3000万円を記録した『キングダム 大将軍の帰還』、59億1000万円の大ヒットとなった『ラストマイル』が共に10部門で続きました。
また、東京・池袋シネマ・ロサの1館からスタートし、口コミで250館以上に拡大され“第2の『カメラを止めるな!』”との評判となった自主映画『侍タイムスリッパー』も7部門と健闘しており、安田淳一監督は脚本、撮影、照明、編集でも受賞する評価を受けています!カメ止め再来となるのか…楽しみですね!
ここからは部門別にみていきましょう。
優秀作品賞の予想は…「キングダム 大将軍の帰還」
※筆者の予想する最優秀賞は★をつけています
<優秀作品賞>
★『キングダム 大将軍の帰還』
『侍タイムスリッパー』
『正体』
『夜明けのすべて』
『ラストマイル』
『侍タイムスリッパー』と迷ったのですが、やはり人気漫画原作で、今回が最終シリーズとなった『キングダム 大将軍の帰還』が最優秀作品賞を受賞すると予想します。原作人気もさることながら、2019年から始まった映画シリーズはどれも大ヒットしていて、そのつど話題をさらってきました。
<これまでの「キングダム」シリーズの興行収入まとめ>
・1作目『キングダム』(2019年4月19日公開/興行収入 57.3億円)
・2作目『キングダム2 遥かなる大地へ』(2022年7月15日公開/51.6 億円)
・3作目『キングダム運命の炎』(2023年7月28日公開/興収 56億円)
優秀アニメーション作品賞の予想は…『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
<優秀アニメーション作品賞>
『がんばっていきまっしょい』
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』
★『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
『ルックバック』
アニメーション部門では、劇場版27作目にしてシリーズ最高記録を達成した、2024年4月に公開された『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』を予想します!
観客動員数1100万人、興行収入157億円を突破して、歴代興行収入においても日本映画で上位10位に入る大記録だったそうです。
優秀監督賞は…安田淳一『侍タイムスリッパー』
▼優秀監督賞
佐藤信介『キングダム 大将軍の帰還』
塚原あゆ子『ラストマイル』
藤井道人『正体』
三宅唱『夜明けのすべて』
★安田淳一『侍タイムスリッパー』
2024年は自主制作(インディーズ)映画「侍タイムスリッパー」の躍進がやはり話題になったので、安田監督を予想します!
2024年8月にたった1館での上映からはじまり、来場者の口コミが追い風になった最後は全国230館まで広がった映画です。
同じく自主制作で興行収入30億円を超えた「カメラを止めるな!」(18年公開)の再来とされて話題になりました。限られた予算と人員から生まれた異例のヒットを生み出した安田淳一監督が報われてほしいです!
優秀主演男優賞の予想は…横浜流星『正体』
<優秀主演男優賞>
綾野剛『カラオケ行こ!』
草彅剛『碁盤斬り』
山口馬木也『侍タイムスリッパー』
山﨑賢人『キングダム 大将軍の帰還』
★横浜流星『正体』
これは迷わず決まりました。2024年11月に全国公開された映画「正体」では、日本各地を潜伏し逃走を続ける5つの顔を持つ指名手配犯と、彼と出会った4人の行く末を描かれました。中でも、“5つの顔”を演じ分けた横浜流星さんの演技は圧巻です。
優秀助演男優賞の予想は…大沢たかお『キングダム 大将軍の帰還』
<優秀助演男優賞>
内野聖陽『八犬伝』
★大沢たかお『キングダム 大将軍の帰還』
岡田将生『ラストマイル』
佐藤二朗『あんのこと』
山田孝之『正体』
これも迷わず決まりました。『キングダム 大将軍の帰還』では王騎役を務めた大沢たかおさん。映画公開にあたって、大沢さんの“ストイックすぎる役作り”の様子が、様々なメディアで取り上げられて話題になりました。演技力もさることながら、役作りに対する熱量に圧倒されます。
優秀脚本賞の予想は…野木亜紀子『ラストマイル』
<優秀脚本賞>
入江悠『あんのこと』
大島里美『九十歳。何がめでたい』
小寺和久/藤井道人『正体』
野木亜紀子『カラオケ行こ!』
★野木亜紀子『ラストマイル』
安田淳一『侍タイムスリッパー』
映画『ラストマイル』は、野木亜紀子さんが脚本を務めた人気ドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」の世界線と交差した映画です。両ドラマの登場人物が作中に登場して、『ラストマイル』で発生した連続爆破事件を解決に導くべく奮闘する設定も話題になりました。脚本もとても複雑で、1回見ただけだと理解しきれない部分もあったと思います。
野木亜紀子さんの社会派エンタメの真骨頂ともいえる映画でした!
優秀主演女優賞の予想は…石原さとみ『ミッシング』
<優秀主演女優賞>
★石原さとみ『ミッシング』
上白石萌音『夜明けのすべて』
河合優実『あんのこと』
草笛光子『九十歳。何がめでたい』
満島ひかり『ラストマイル』
映画『ミッシング』で、失踪した娘を懸命に探し続けるも、夫婦間の温度差や、マスコミの報道、SNSでの誹謗中傷により、いつしか「心」を失くしていく母親・沙織里を演じたは石原さとみさん。映画自体は話題作とまでは言えないですが、石原さとみさんの迫真の演技に終始圧倒される映画でした。女優としての覚悟がにじみ出る内容でした。
優秀助演女優賞の予想は…芦田愛菜『はたらく細胞』
<優秀助演女優賞>
★芦田愛菜『はたらく細胞』
清原果耶『碁盤斬り』
土屋太鳳『八犬伝』
山田杏奈『正体』
吉岡里帆『正体』
2024年12月13日に公開した、永野芽郁さんと佐藤健さんのW主演の実写映画『はたらく細胞』もかなり話題になっていますね。公開オープニングの興行収入成績としては、『キングダム 大将軍の帰還』『ラストマイル』に次いで2024年公開の実写邦画作品としては第3位の成績だそうです。
本作は、テレビ『マルモのおきて』(フジテレビ系)以来10年ぶりとなる芦田愛菜さんと阿部サダヲさんの共演も見どころとして注目されていましたので、芦田愛菜さんを選びました!
その他、撮影、音響、照明などの予想結果
<優秀撮影賞>
川上智之『正体』
佐光朗『キングダム 大将軍の帰還』
★関毅『ラストマイル』
相馬大輔『ゴールデンカムイ』
安田淳一『侍タイムスリッパー』
<優秀音楽賞>
大間々昂『正体』
世武裕子『カラオケ行こ!』
得田真裕『ラストマイル』
★やまだ豊『キングダム 大将軍の帰還』
Face 2 fAKE『はたらく細胞』
<優秀録音賞>
★浦田和治『十一人の賊軍』
金杉貴史『はたらく細胞』
西條博介『ラストマイル』
横野一氏工『キングダム 大将軍の帰還』
米澤徹(録音)/浜田洋輔(整音)『正体』
<優秀照明賞>
★上野甲子朗『正体』
加瀬弘行『キングダム 大将軍の帰還』
川里一幸『ラストマイル』
佐藤浩太『ゴールデンカムイ』
土居欣也/はのひろし/安田淳一『侍タイムスリッパー』
<優秀美術賞>
磯見俊裕/露木恵美子『ゴールデンカムイ』
沖原正純『十一人の賊軍』
小澤秀高『キングダム 大将軍の帰還』
松本真太朗『正体』
★三浦真澄『はたらく細胞』
<優秀編集賞>
★板部浩章『ラストマイル』
今井剛『キングダム 大将軍の帰還』
古川達馬『正体』
松尾浩『はたらく細胞』
安田淳一『侍タイムスリッパー』
優秀外国作品賞の予想は…『オッペンハイマー』
<優秀外国作品賞>
『哀れなるものたち』
★『オッペンハイマー』
『関心領域』
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
『花嫁はどこへ?』
新人俳優賞の予想は…板垣李光人『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0』
<新人俳優賞>
齋藤飛鳥 『【推しの子】 The Final Act』
渋谷凪咲 『あのコはだぁれ?』
山田杏奈 『ゴールデンカムイ』『正体』
赤楚衛二 『六人の嘘つきな大学生』『もしも徳川家康が総理大臣になったら』
★板垣李光人『八犬伝』『はたらく細胞』『陰陽師0』
越山敬達『ぼくのお日さま』
齋藤潤『カラオケ行こ!』
森本慎太郎『正体』
まとめ
いかがでしたでしょうか。3月までまだ時間はあるので、公開中の映画もありますので、ぜひ劇場まで足を運んでいただき、みなさまも予想してみてください!
※▼協会特別賞、▼会長功労賞、▼会長特別賞、▼協会栄誉賞は省略しています