映像制作の志望動機は?新卒・転職別の例文やNG例を紹介

映像制作に携われる業界に就職、もしくは転職を考える際、志望動機に悩む人も少なくありません。就活において志望動機は、本人の熱量や企業とのマッチ度を確認する非常に重要な要素です。しかし、ライバルの求職者と差別化できなければ埋もれてしまうおそれもあります。 そこで今回は、映像制作への就職や転職の際に志望動機として伝えるべきポイントを職種ごとに紹介します。映像制作の業界へ挑戦したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。


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映像制作の志望動機で伝えるべきポイント

映像制作現場への就職や転職で、志望動機として採用担当者に伝えるべきポイントは3つです。それぞれについて、下記で詳しく紹介します。

1.なぜ映像業界を目指しているのか

なぜ映像業界を目指すのか、映像業界への熱意や意欲の高さを伝えることが重要です。例えば、映像業界に魅力を感じている理由や、業界を目指すようになった具体的なきっかけを明らかにしていきます。

映像業界に憧れを抱くきっかけとなった映像作品があれば、具体的な作品名や好きな理由を伝えることがおすすめです。作品名を出すことによって感性や価値観を知ってもらえます。きっかけについても、説得力を持たせるために自分自身の体験とそのときの気持ちをしっかり伝えることが重要です。

これらの要素に加え、映像業界でなければならない理由や、映像業界での仕事を通して自分自身が実現したいことも具体的に説明できるようにすると、より説得力のある志望動機が完成します。

2.なぜその会社を志望したか

映像業界といってもさまざまな会社があります。映像業界を志望する理由とともに、なぜその会社に入りたいかを明確にすることも重要です。

好きな作品を制作している、自分が携わりたいジャンルを得意としている、将来的に目指したい職種に強いなど、その会社でなければならない理由を盛り込むことで説得力のある志望動機になります。

会社を志望する理由は、自分自身の目標達成に近づくなど積極性を感じられるものにすることが大切です。

3.これまでの経験で活かせるスキルはあるか

志望動機につながる部分として、映像制作に活かせる自分自身の強みとなる過去の経験やスキルはアピールポイントとなります。

例えば、大学や専門学校で身に付けた制作に関する経験や知識、コンテストの入賞経験、映像作品の投稿経験、実際に業務に携わったことがあれば業務経験などを伝えると良いです。

経験やスキルをアピールしたうえで、強みを活かせる仕事がしたいと明確に伝えると、説得力のある志望動機になります。

映像制作の志望動機は目指す職種ごとに考えることが大切

映像制作において志望動機で伝えるべきポイントについて紹介しましたが、目指す職種によって、具体的に伝えるべき内容は異なります。

ここでは代表的な職種をいくつか取り上げ、それぞれの職種に適した志望動機の伝え方を紹介します。

プロデューサー

プロデューサーは映像制作現場全体の指揮を執り、映像制作に責任をもつポジションです。番組の方向性を示したり、予算、人員、物質の調達や管理をしたり、コンプラチェックを行ったりと、携わる業務は多岐にわたります。

プロデューサーになるには、アシスタントプロデューサー(AP)としての一定の経験が必要です。また、APになるためには少なくとも2〜3年のアシスタントディレクター(AD)の経験を要します。

まずプロデューサーを目指せる会社を選択したうえで、プロデューサーを目指す理由を明確にする必要があります。映像制作への興味だけでなく、制作現場ではなく全体の管理を担う立場を志望する理由も深堀りし、納得のいく説明ができるように準備することも大切です。

ディレクター

ディレクターは、プロデューサーの指示のもと、現場全体をディレクションします。アシスタントディレクター(AD)として一定の経験を積んだ後に目指せるポジションです。

映像制作現場でも中心的な役割を担うことから、映像制作に対する熱量を評価される傾向があります。ディレクターに対する志望動機のほか、映像制作で作り上げたい作品や、業界で叶えたい目標を明確に伝えましょう。

カメラマン

カメラマンは、映像撮影のプロフェッショナルです。志望動機として、カメラマンを志望する理由、カメラマンとして撮りたい映像や目標を伝えます。

なお、映像制作の現場において、制作者の意図や思いが反映されやすいのは、企画や演出、編集などのポジションです。このようなポジションがある中、なぜカメラマンを目指すかを的確に伝えられるようにします。

編集

編集(エディター)は、映像編集ソフトを使用して、ディレクターが仮編集した映像から、尺の調整や不要部分のカット、テロップの挿入などを行い作品として仕上げていく仕事です。

編集を希望する場合は、なぜ編集の仕事をしたいのか、どのような映像作品に携わっていきたいかを志望動機として明らかにします。映像編集ソフトの知識やスキルがあれば、その点も盛り込んでアピールすることが大切です。

なお、編集は技術系の職種ではありますが、ディレクターやカメラマン、音声などのように直接現場に出ることはありません。現場で制作に携わる技術系の職種と比較しながら編集の仕事をしたい理由を深掘りしていくと説得力のある志望動機につながります。

【新卒・中途】映像制作の志望動機の例文

映像制作の志望動機の具体的な書き方について、新卒と中途に分けて例文を紹介します。

新卒における志望動機の例文

以下、新卒向けの志望動機の書き方です。

【例文】(テレビ業界でディレクターを志望するケース)

高校時代に見たテレビドラマ○○を見て勇気づけられ、学校生活においてもそれまで以上に積極的に行動できるようになりました。テレビには人の心を動かし行動させる力があると信じています。

大学では、映像制作の仕事に興味を抱くようになり、映像制作のサークルで活動し、○○に関する作品に○○として携わりました。そこで将来的に仕事として目指したいと思ったのが現場を指揮するディレクターの仕事です。

高校時代に感銘を受けたテレビのディレクターの仕事を目指し、私も多くの人に夢を与えるような仕事をしたいと思っています。貴社はテレビドラマでの数々の制作実績があり、貴社の経営理念である「◯◯」に共通する思いがありましたので、貴社を志望いたしました。

例文のように、新卒の場合は大学や専門学校で学んだ映像制作に関わることを盛り込みつつ、業界への熱意のほか、会社を志望する理由、業界の現状への理解なども含めます。

転職における志望動機の例文

以下、転職者や異業種からの転職者で未経験の場合の志望動機の書き方です。

【例文】

映像作品にエキストラとして参加したことをきっかけに映像制作について興味を持つようになり、大学時代は映画系の学科を専攻していました。

その後、営業職に就いたものの、映像制作への思いが捨てきれず、映像業界への転職を決断するに至りました。

業界では、最終的にプロジェクト全体を管理することになるプロデューサーを目指しています。作品全体に関わりたいという思いがあるためです。

プロデューサーの仕事は芸能事務所や取材先、番組スタッフとの円滑なコミュニケーションが求められることから営業職での経験は活きてくると考えます。

営業の仕事では、相手の声に耳を傾けること、説得力を持たせた話し方が必要になるためです。日々意識することで、営業所内では常に営業成績上位をキープすることができました。

異業種からの映像業界への転職では、経験やスキルが問われやすいです。具体的な数字や情報などを示しながら志望動機を作成します。

映像制作の志望動機のNG例

映像制作に限りませんが、志望動機としてネガティブな内容は好ましくありません。できるだけポジティブな内容で、熱量や映像制作への思いを感じられるような志望動機にしていきましょう。

また、給料が良さそう、仕事が楽そうなどといった内容も良い印象を与えません。都合が良いからこの仕事を志望したと思われないよう、しっかり練った志望動機を伝えましょう。

まとめ

映像制作への就職や転職では、志望する職種に合った内容で志望動機を組み立てます。ネガティブな内容などは避けて、説得力のある内容にしていくことがポイントです。