プロモーターの仕事内容は?役割やビジネスごとの違いを解説

プロモーターとは、世の中に出たい人や売り出したいモノなどを見つけ、世間に広く伝える職業です。プロモーターは音楽やスポーツ、マーケティングなどさまざまな業界で活躍するため、業界ごとに特徴や役割も異なります。 そこで、今回はプロモーター職に興味のある方やキャリアアップを目指す方に向けて、プロモーターの仕事内容や役割、向いている人の特徴などを解説します。


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プロモーターとは

プロモーターとは「発起人」「主催者」「興行主」という意味で、他者が生み出したコンテンツを、世の中に広める職業です。

どのように宣伝すれば消費者が興味を示してくれるのかを見極めて、商品を購入したくなるようなアピール方法を企画します。

プロモーターは多様な業界で必要とされるため、業界ごとに「商品」の対象は異なるものです。

例えば、音楽業界におけるプロモーターの仕事は「アーティストをデビューさせる・ヒットさせる」ことですが、スポーツ業界のプロモーターは「試合やイベントを宣伝する」ことが仕事です。

またプロモーターはあくまで第三者的な立場で、商品を宣伝したい企業に依頼されるのが一般的です。依頼されたクライアントの商品の宣伝方法に対して、意見を述べるアドバイザー的な存在です。

プロモーターの3つの役割

プロモーターには大きく3つの役割があり、いずれも業界問わずプロモーターが果たすべき共通の役割です。

プロモーターとはどのような仕事なのか知るために、まずは役割について解説します。

世の中に広めたいヒトやモノを見つける

まだ世の中に出ていない価値ある商品やコンテンツを見つけるのがプロモーターの役割です。

業界を問わずビジネスの世界では「世の中に出たいヒト」「売り出したいモノ」など、魅力的な商品を持っている企業は多くあります。

しかし、魅力的な商品でも売れるとは限らず、商品を世の中に届ける方法を知らなかったり、自社では上手く届けられなかったりする企業や個人も多いのが現実です。

例えば「生活を便利にする画期的な家電」や「多くの人を魅了するスーパーアイドル」であっても、宣伝方法を間違えてしまったり、企業や個人が価値を見出せなかったりすると、その真価を発揮することができないまま、その商品は消えてしまうでしょう。

世の中に広める方法を考える

魅力的なコンテンツを見つけたら、欲しいと思っている人やまだ知らない人など「世の中」に広める方法を考えるのもプロモーターの役割です。

どのような方法で届けるかは商品によって異なります。イベントの企画・主催やSNSでの拡散、街頭ビジョンでの宣伝など、その方法は多岐にわたります。

数ある手段の中から、コンテンツを届ける方法・届ける相手に応じて、最適な手段でプロモーションする手腕が求められます。

またプロモーターはコンテンツに対してあくまで第三者の立場であり、クライアントに対してイベント企画や利益を出すためのアドバイスを出す立場です。

プロモーターの仕事は誰かの人生や企業の命運を大きく左右するため「誰かの人生を成功に導きたい」「世の中に素晴らしいコンテンツを広げたい」という方にぴったりな仕事です。

コンテンツが世の中に届くまで見届ける

プロモーターの役割はコンテンツを発信すれば終わりではなく、世の中に届くまで見届けるのも果たすべき役割です。

イベントを開催したり商品を購入してもらったりすれば完了ではありません。参加者や購入者などの声をキャッチして、内容をブラッシュアップすることも大切な仕事です。

イベント参加者や商品購入者、宣伝に関わった人々など、多方面からのフィードバックを活かして、次のプロモーションが失敗しないよう、改善していく必要があります。

またプロモーションはどれだけ時間や費用などコストをかけたからといって、必ずしも成功するとは限りません。

もし失敗したとしても、失敗例は「マーケティングのテスト」として重要な情報です。失敗したことよりも、その失敗を次に活かして、より成功確率の高い次のプロモーションを打ち出す姿勢が求められます。

プロモーターは業界ごとに仕事内容が異なる

ひと口にプロモーターといっても、世の中に商品を広めたい企業や個人は多いため、プロモーターはさまざまな業界で活躍しています。

業界ごとに仕事内容が異なるため、各業界のプロモーターがどのような仕事を行っているのか見ていきましょう。

コンサートプロモーター

コンサートプロモーターは、音楽イベントやコンサートなどのプロモーションや無事に開催できるよう各種手配も行います。

一般的にコンサート制作会社に所属しており、アーティストやプロダクションから依頼を受けてコンサートに必要なものを手配することが仕事です。

具体的には会場の確保、監督・照明・音響など各種スタッフの手配、チケットの販売企画、メディア・雑誌での広報、販売、会場設営、警備、アーティストの送迎などがあります。

またコンサートを行う地域に根ざしたプロモーション活動や、その土地に合わせた企画を考えることも重要な仕事です。

音楽プロモーター

音楽プロモーターはアーティストを売り出すのが仕事で、メディアへの売り込みや雑誌、SNSでのプロモーションなどを手掛けます。

音楽プロモーターはレコード会社に所属しているのが一般的で、自社のアーティストのプロモーションを担当します。

自社のアーティストをどのような方向性で売り出すのか、そのためにはどのようなアプローチが最善かを企画し、出演交渉や営業を行っていくのが仕事です。

CDやDVDの売り上げ、ストリーミング再生数、SNSのフォロワー数、動画サイトの評価など、さまざまな面でアーティストが結果を残せるよう多面的なプロモーションが求められます。

スポーツプロモーター

スポーツプロモーターは、スポーツの試合やイベントのプロモーションを行い、イベントの企画から運営まで総合的に関わります。

プロモーション会社やイベント会社のプロモーターが請け負う場合や、スポーツ団体に所属しているプロモーター、スポーツ選手個人と契約するプロモーターなど、働き方は多様です。

具体的には開催スケジュールの決定や会場の手配、会場設営、スポンサーへの営業、チケット販売、放映権の交渉など、試合やイベントの開催に必要な手配をすべて行います。

スポーツは国際試合なども多いため、国内のみならず世界を視野に入れた企画や運営が必要になるケースもあります。

マーケティングプロモーター

マーケティングプロモーターは、企業の商品やサービスを世間に知らせるのが仕事で、ビジネスプロモーターとも呼ばれます。

プロモーション会社やイベント制作会社、広告代理店に属しているのが一般的ですが、経験を積んで独立するケースもあります。

商品やサービスの魅力を知ってもらうために、市場分析や宣伝などマーケティング活動を行い、売上をアップさせることが仕事です。

テレビやSNSで話題になった商品が爆発的ヒットを遂げるように、売りたいターゲット層に向けて効果的な戦略を考える能力が求められます。

プロモーターに向いている人の特徴

プロモーターに向いている人の特徴として「企画力」「コミュニケーション能力」のふたつが高いことが挙げられます。

これらの能力がどのように発揮されるのかを解説します。プロモーターの仕事がご自身に適した職業か判断する際の参考にしてみてください。

企画力がある

どのようにプロモーションするかを企画するため、企画力は業界を問わず求められます。

消費者にどのような宣伝手法が刺さるのか、どうすれば大きな効果を得られるのかリサーチ、考察を重ねて、適切な企画を立案することが必要です。

消費者の心理や行動を理解したうえで、商品の売上やイベントの成功など結果を出す必要があります。

また立案した企画を滞りなく進行させるために、多くの人を動かすマネジメント力も問われます。

コミュニケーション能力がある

プロモーターは多くの部署や関連会社、メディア、スポンサーなど、多種多様な人と関わるため、コミュニケーション能力の高さも必要です。

口下手だったりコミュニケーションが苦手だったりすると、自身の考えや想いを適切に伝えられないかもしれません。せっかく魅力的な企画でも、伝わらなければ承認してもらえないでしょう。

多くの人と関わる仕事だからこそ、円滑に情報を伝えられる能力が求められます。

まとめ

どれだけ良いコンテンツでも、誰にも知られず埋もれてしまうこともあります。そんな商品や人材を見つけ出し、世の中に様々な手法を駆使し、世の中に発信するのがプロモーターの仕事です。

コンテンツの魅力を広く発信できるプロモーターは、人を楽しませることが好きな人や魅力を伝えることが好きな人に適した職業です。興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。