あの有名な『バラエティ特番』は誰が作ってる? テレビ番組 徹底解説!

テレビ番組の中でも、特に人気のある大型特番 SNSやネットニュースを賑わせる漫才・ネタなどの大会系特番や、大型音楽特番、慈善活動型特番など、大規模かつ費用が特にかかるような大型番組は『特番』として放送されています。 普段...


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テレビ番組の中でも、特に人気のある大型特番

SNSやネットニュースを賑わせる漫才・ネタなどの大会系特番や、大型音楽特番、慈善活動型特番など、大規模かつ費用が特にかかるような大型番組は『特番』として放送されています。

普段のバラエティ番組では出来ないような『長期間におよぶ密着型企画』や『広大な土地に特設ステージを用意するアトラクション型企画』、特番を盛り上げるために行う『局全体を使用したパフォーマンス披露』や『視聴者を巻き込んだ大規模人気投票企画』などが魅力です。

 

制作期間に関しては、特に年1回や半年に1回の周期でOAされる『バラエティ特番』の場合、大規模かつ番組が長尺のため制作はOAの3ヶ月ほど前から動き出します。

大会系の番組であれば、これとは別に半年〜1年間のオーディションを行います。

通常1時間のレギュラーバラエティ番組であれば、OAの1.5ヶ月ほど前から制作に取り掛かるため、制作期間から業務量の多さを感じることができると思います。

番組制作をしている人は、どんな人?

特定のレギュラー番組を制作しているテレビスタッフが兼任している

特定のレギュラー番組を担当している制作スタッフが、一丸となって特番を制作しています。

なので、特番の制作を担当したい場合は【①テレビ局】【②映像制作会社】【③テレビ局や制作会社へ人材を派遣している会社】に所属して、特番を兼任しているレギュラー番組の制作チームへ配属される必要があります。

もし特番を兼任しているレギュラー番組を担当することになった場合、配属前または直後に「この番組チームでは、毎年12月にOAされる大型音楽特番も担当している」「この映像制作会社は、大型慈善活動型特番の◎◎企画を毎年担当している」などと伝えられることが多いです。

 

ちなみに、ほとんどの特番がバラエティ番組のため、兼任しているスタッフもレギュラーのバラエティ番組を担当しています。

仮に他ジャンルの『情報番組』や『報道番組』、『スポーツ番組』を担当していても、『バラエティ番組の特番』は担当できませんので注意が必要です

番組の兼任ってよくあるの?

バラエティの場合、ディレクターは番組兼任があるが、ADは少ない

バラエティ番組では、ディレクターが番組兼任をすることが多いです。

例えば、「今月は7/15と8/10OAの番組内で流す、○○企画(10分間のVTR)のみ担当」するようなディレクターがいた場合、それに対する細かい業務はサポーターとしてADがおこなうため、ディレクターは兼任がしやすいのです。

 

一方でバラエティ番組のADは『番組専属』として様々なディレクターと毎回チームを組んで番組制作をおこなうため、番組の兼任はほとんどありません

番組専属として様々な現場に出席しなければならないADが仮に番組兼任をしてしまうと、多くの打ち合わせやロケが番組同士でバッティングしてしまう可能性が高く、現実的ではありません。

しかし、『番組一丸となって特番制作に取り組む』場合は、上長陣がレギュラー番組とほとんど変わらず、ディレクターがある程度融通を利かすことができるのでADも番組の兼任が可能です。

どうやって特定のレギュラー番組が特番を兼任するか決めるの?

プロデューサーが兼任を担当することになったら、プロデューサーが抱えているチームも兼任することになる

そもそも、なぜ特定のレギュラー番組で特番の兼任が発生するかというと、バラエティのレギュラー番組を担当するプロデューサーが、バラエティ特番を兼任している場合が多く「プロデューサーがメインで抱えているチームのメンバーも、特番を総出で兼任しよう」と全体で動くのが理由のひとつです。

 

プロデューサーは主に金銭管理や人材管理などを行うため、「このレギュラー番組のディレクターAさんらと、ADのBさんらは、7月の業務量に余裕があるから他のスタッフを調整して特番業務にあたってもらおう」と管理・調整する権限を持っています。

そのため先に兼任プロデューサーを確定してから、人材の振り分けをプロデューサーに任せるという流れが出来ています。

プロデューサーは、人材の振り分け後も番組スタッフが特番対応で手いっぱいの場合、レギュラー番組の制作業務を完全にお休みさせたり、レギュラー番組のスタジオ収録のみ出席するよう指示するなどして、特番とレギュラー番組の制作が円滑にまわるように動きます。

 

番組兼任中のディレクターやADは、大体【レギュラー番組】3:7【特番】ほどになるように業務量を調整されるのが一般的です。

 

特番についてもっと詳しく

特番がどの会社やスタッフで制作されているのか知るには、特番のエンドロールをみる

番組の最後に流れるエンドロールには、番組制作に参加している制作会社の名前やロゴ、制作スタッフであるディレクター・AD・総合演出・プロデューサー・APなどの名前が書いてあるので、その情報とレギュラー番組のエンドロール情報を照らし合わせて兼任を判断するのが一番確実です。

しかし、個人名を一つ一つ照らし合わせるのは手間と時間がかかるので、まずはエンドロール内に出ている映像制作会社の名前をピックアップし、制作会社の公式サイトを確認することをおすすめします。

 

局によって、特番制作の仕組みは若干異なる

例えば、あるテレビ局では音楽番組専属のチームをつくり、レギュラー放送をしている音楽番組と、音楽特番を全て担当しています。

また、特番でも3ヶ月に1回程度のペースで放送されているものであれば、レギュラー番組同様にその番組チームが専属で組まれて制作していることが多いです。

放送頻度やOAの総時間に注目してみると、専属チームがあるか/兼任されている番組なのか  判別がつきやすいです。

 

さらに、とても珍しいですが『1名のプロデューサー』が兼任する複数の特番を担当する専属班を、局内に作っているところもあるそうです。

 

業務量に関してですが、特番の専属班だからといってレギュラー番組と比較して時間にゆとりがあるかというと、そうではないんです!

例えば、1ヶ月目はリサーチや仕込みといったデスクワークがメインで落ち着いていますが、2ヶ月目は複数のロケをメインでこなし、3ヶ月目は収録や編集で多忙を極めます。

ですが、その分OAが終わったら代休を取得して、次の特番に備えるという働き方をしています。

 

特番専属の班に配属されるには?

冒頭で、特番の制作を担当したい場合は【①テレビ局】【②映像制作会社】【③テレビ局や制作会社へ人材を派遣している会社】に所属して、特番を兼任しているレギュラー番組の制作チームへ配属される必要があるとお伝えしました。

しかし、特番専属班では【①テレビ局】or【③テレビ局や制作会社へ人材を派遣している会社】に所属し、さらに制作現場で実力をつけてから『経験者として』配属されることが多いです。

 

新卒や未経験で特番専属班に配属されるケースは稀なため【③テレビ局や制作会社へ人材を派遣している会社】で制作経験を積んだ後に、自身がそこへ異動できないか交渉することをおすすめします。

特番専属班の人員や予算次第にはなりますが、そのような現場とのパイプがあるだけでも珍しいため、熱意と実力を持ったうえで挑戦してみましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

テレビ局や映像制作会社が総出で協力する特番は、レギュラー番組ではなかなかキャスティングされないような豪華演者や、取材先に浮足だったり、映像クリエイターとして勉強になる場面が多くあるでしょう。

ごく一部の人しか味わえないメディアの最前線で、皆さんも活躍してみてはいかがでしょうか?