芸能マネージャーになる方法
芸能マネージャーになるには、芸能事務所やプロダクションへ入社する必要があります。
事務所によってアイドルや芸人など、強みとしている芸能人のジャンルが異なります。自身が担当したいジャンルがはっきりしている場合は、どこへ入社するのが最適なのか見極めましょう。
芸能マネージャーの雇用形態は正社員から派遣社員、アルバイトとさまざまです。規模によっても採用している雇用形態が異なります。ここでは大手芸能プロダクションと中小規模の芸能プロダクションに分けて解説します。
大手芸能プロダクションに入社する
大手芸能プロダクションでは、一般企業と同じように新卒採用や中途採用を実施しています。基本的に、芸能マネージャーの仕事では学歴はあまり重要視されません。しかし大手芸能プロダクションの場合、選考時に大卒以上の学歴を求められることもあります。
大手芸能プロダクションは給与が高めで、社会保険や休暇制度などの福利厚生が整っている傾向があります。大手芸能プロダクションともなれば就職は狭き門とはなりますが、景気や流行の影響を受けやすい芸能界でも比較的安定して働けるのが大きなメリットです。
中小規模の芸能プロダクションに入社する
中小規模の芸能プロダクションでは正社員に限らず、アルバイトや契約社員などの非正規雇用も多くみられます。
芸能マネージャーは労働時間や休日が不規則になりやすいことから離職率が高く、正社員で採用する前に試用期間を設けて適性を見る会社も多く存在します。
個人事務所の場合は福利厚生が十分に整っていないところも多く、大手芸能プロダクションに比べると待遇面は不安定といえます。
芸能マネージャーになるために必要な資格とは
芸能マネージャーになるために、特に学歴や資格は必要ありません。大手芸能プロダクションの正社員を目指す場合は大卒以上の学歴を必要とする場合もありますが、出身大学よりも人間性や行動力などが重視される傾向が強いです。
就職を有利により進めたい場合は、大学や専門学校などでマスメディアやエンターテインメントについて学んでおくと良いでしょう。
芸能マネージャー養成コースのある専門学校では、実際の撮影現場へ足を運んだり、芸能プロダクションとの合同イベントで企画や運営に携われたりすることもあります。芸能プロダクションとのコネクションがあるため、就職先も探しやすいのが大きなメリットです。
就職の際に必要な資格や学歴はありませんが、実際に芸能マネージャーとして働き始めると、担当している芸能人の送迎を行う機会が多々あります。そのため、普通自動車免許を取得しておくのがおすすめです。
芸能マネージャーの仕事内容
ここからは芸能マネージャーの主な仕事について、大きく3つに分けて解説します。
芸能人のスケジュール管理
芸能マネージャーの主な仕事は、担当している芸能人のスケジュール管理です。ひとりのマネージャーが複数の芸能人を担当することもあります。
特に人気芸能人の場合、ドラマやバラエティー番組の撮影、ラジオの収録、雑誌の取材などさまざまな仕事であっという間に1日のスケジュールが埋まります。
実際に芸能人が仕事をしている時間だけでなく、現場間の移動方法や移動時間も加味してスケジュールを組まなければなりません。
スケジュールを調整できないと、担当芸能人が次の現場に遅れたり、ダブルブッキングしたりするおそれがあります。そうした事態は芸能マネージャーだけでなく、担当芸能人の信頼を損ねてしまいかねません。
反対にスケジュールが空きすぎると、担当芸能人の集中力やコンディションに影響が出ることも考えられます。そうしたさまざまな側面に配慮してスケジュールを組まなければならないのです。
各社との出演やギャラの交渉
担当芸能人が仕事をもらえるよう、関係先に担当芸能人の魅力を売り込むのも芸能マネージャーの大切な仕事です。
仕事獲得のための営業では、テレビ局や出版社、ラジオ局などさまざまな場所へ足を運ぶ必要があります。デビューしたての芸能人を担当する場合は、オーディション探しなども行います。
しかし、そうした営業は芸能マネージャーとしてのノウハウが問われることも多く、基本的にベテランのマネージャーが担当することがほとんどです。
ギャラ交渉は、担当芸能人の現在の人気や価値を見定めて、クライアントに提示します。プロダクションによっては、ギャラ交渉の部署が存在するところもあります。担当芸能人のギャラは芸能プロダクションの売り上げ、そして自身の給与に反映される重要な仕事です。
現場でのサポート業務
担当芸能人が現場で最大限のパフォーマンスが発揮できるよう芸能マネージャーは現場に同行しさまざまなサポートを行います。
現場で担当芸能人が落ち着けるよう愛用品や食べ物を用意しておくことや、急な買い出しに対応することも芸能マネージャーの仕事です。現場には多くの芸能人がいるため、担当芸能人が周りと円滑なコミュニケーションが取れるよう配慮もします。
芸能マネージャー自身も、現場のスタッフやプロデューサーなどに挨拶回りをします。担当芸能人だけでなく、自身もきちんと周りとコミュニケーションを取ることが、今後の仕事につながるのです。
そのほか、売れっ子芸能人を担当する場合は追っかけなどに注意しながら送迎したり、現場のスタッフと打ち合わせしたりなど、サポート業務は多岐にわたります。
また、担当芸能人の精神的・身体的なサポートも重要な仕事のひとつです。芸能人の仕事は華やかな分、世間からの評価やプレッシャーも大きいでしょう。ときには愚痴をこぼしたくなることもあるはずです。
芸能マネージャーは、芸能人の最も身近な存在として相談に乗ることもあります。仕事が忙しく体調が優れないときは、スケジュールを調整することも必要です。
芸能マネージャーに向いている人の特徴
華やかなイメージながら、激務といわれる芸能マネージャー。では、どのような人が芸能マネージャーに向いているのでしょうか。ここでは芸能マネージャーに向いている人の3つの特徴を解説します。
前向きで熱意がある人
担当芸能人を売り込むためにはどうすれば良いのか、芸能マネージャーは常に自ら考えて行動しなければなりません。そのためには、何事にも臆せず新しいことにも前向きに挑戦する姿勢が大切です。
芸能人がブレイクするのは、決して簡単なことではありません。さまざまな苦難や激務で心が折れるときもあるでしょう。そんな厳しい世界でも生き抜いていくために、芸能マネージャーは担当芸能人としっかりと向き合い、尽くす熱意も必要です。
担当芸能人への強い思いと、挫折に負けないメンタルが担当芸能人をブレイクさせる道へとつながるのです。
コミュニケーション能力が高い人
担当芸能人が自身のパフォーマンスを発揮できるよう芸能マネージャーは常日頃から相手の望んでいることを読み取れるよう、コミュニケーション能力を磨いておく必要があります。
芸能マネージャーは担当芸能人以外にも、多くの業界関係者と接する機会があります。関係者とコミュニケーションを取り、良好な関係を築いておくことが次の仕事の獲得にもつながるのです。
相手の能力を引き出せる人
担当芸能人がブレイクできるかどうかは、芸能マネージャーの力量次第です。芸能マネージャーには、担当芸能人にどんな才能があって、どんな舞台で輝けるのか見極める力が不可欠です。
また担当芸能人が良いパフォーマンスを発揮できる場を作り出すために、各所で場の空気を読み、リーダーシップを持ってまとめていける人が向いています。
まとめ
芸能マネージャーになるために必要なことは特別な資格や学歴ではなく、芸能人をブレイクさせたいという強い熱意と、激務にめげないメンタルです。
大手芸能プロダクションや芸能事務所では正社員採用が中心ですが、小規模な事務所ではアルバイトや契約社員から正社員を目指せるケースもあります。