テレビのADの給与は?精算などのお金事情を解説!

テレビ番組の制作において、ADとして番組に携わる中で、お金の管理をしなければならない場面は多々あります。 時には、数十万円を買い出しなどに使うこともあり、場合によっては一時的に自分のお金を使わなければいけない場面もありま...


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テレビ番組の制作において、ADとして番組に携わる中で、お金の管理をしなければならない場面は多々あります。
時には、数十万円を買い出しなどに使うこともあり、場合によっては一時的に自分のお金を使わなければいけない場面もあります。
今回は、そうしたADのお金まわりの事情についてまとめていきたいと思います。

ADの給料

ADの給料はどんな形で働くかによって変わってきますが、平均年収としては、おおよそ250〜500万円で、月収としては大体20万円~30万円です。
一人暮らしの場合にはここから生活費等とこれから説明する番組の制作費に使う一時的な出費などをやりくりすることになります。
想像以上にお金を使うテレビ業界においてADはどのようにお金を管理し、生活しているのでしょうか。

番組制作における2つの経費精算方法とその注意点

テレビの番組制作にはもちろんお金がかかります。買い出しなどはその番組の制作費を使って行います。そうした番組のために使うお金の精算には、2つの方法があります。

仮払い式

仮払い式は、担当の放送回の番組制作が始まる前に必要となるお金を事前にADに渡してそこから必要な経費を使ってもらうというやり方です。
ロケで地方に行く際などは買い出しの他にも交通チケットの手配や宿代など様々な経費が発生します。
そのため、先に必要となる経費をある程度見積もり、仮払いとして番組のプロデューサーからもらっておく場合が多いです。
ここで、仮払いの際に気をつけておきたいのは、自分のお金と仮払いを区別しておくことです。これを区別しておかないと、「いつのまにか経費を自分のお金として使ってしまっていた」、「仮払いを使い切っていて、いつの間にか自分の金を使っていた」という事態になりかねません。
また、次に説明する立替式にも共通することですが、領収書を必ずもらうというのも重要です。
これは、仮払いを何に使ったのかきちんと証明するためです。以上が仮払いにおける注意点となります。

立替式

立替式は、自分のお金で支払いをし、後でその分のお金を精算するというやり方です。立替式の場合はとにかく領収書を貰うことが重要です。
領収書をもらい忘れたり、失くしてしまったりすると、自腹も覚悟しなければなりません。
また、経費精算表を期日までに提出するという少々面倒な作業をしなければお金が返ってくることはないため、ロケ後や担当回の放送終了後は必死に精算作業をしなければなりません。
この作業を後回しにして苦労しているADも沢山います。
さらに困ることは、特に一人暮らしの人にとっては後でお金が戻ってくるため、一時的に金欠のような状態になることです。
番組制作においては数十万円を立替なければならない場合があり、一時的とはいえ、一人暮らしのADにとっては非常に大きい出費です。

担当回の放送が終わるまで返って来ないこともしばしばあり、経費精算表はプロデューサーの承認が必要ですが、プロデューサー側の承認が遅いとその分返って来るのも遅くなります。
大規模なロケだと立替の場合には相当な痛手になってしまうので、事前に番組のプロデューサーに相談し、仮払いを申請しておきましょう。

また、一部の制作会社や派遣会社では、ADの一時的な立替金を会社で立て替えてくれる制度があったりもするので、自分の所属会社に確認しておくことをおすすめします!

テレビ業界だからこそあるお金に関する利点

ここまで述べたように、一時的とはいえ、出費も多いADですが、この業界ならではのお金に関する利点も存在します。
ここからは、テレビ業界におけるお金に関する利点について紹介します。

ポイントやマイルが貯まる

上で述べてきた通り、ADは番組に必要な経費を立替えて、自分のお金で支払いを行うことが多々あります。
その際に、自分のクレジットカードで支払いをすればその分のポイントが付きます。
番組によっては数十万円を立替えるということもあり、そうなればとても多くのポイントを貯めることができるので、沢山お金を使うからこその利点と言えるでしょう。
また、地方ロケなどの際には、飛行機を利用することもあるので、マイルを貯めることも可能です!

ロケ弁で食費が節約できる

ADという仕事の特殊性を活かして食費を節約することも可能です。
ロケや収録がある日はロケ弁や収録弁当があるので、そこで食費を削ることができます。
さらに、これらのお弁当は足りないことがないように、少し余分に発注するので、余った分はADが貰えることがよくあります。そのため、場合によっては次の日の分まで確保することができます。
また、自分の担当する番組でなくても、他の番組から余ったお弁当を分けてもらえるなんてこともあり、お弁当を得る機会が多々存在します。
それ以外にも、先輩や上司がご飯に誘ってくれることがあり、その際には奢ってもらえることがほとんどなので新人ADのうちはその点でも食費を浮かせることができるかもしれません。このように食費に関してADは仕事の性質上、非常に助かる利点が多く存在します。

プライベートでお金を使う場面が少ない

これは利点ではないのかもしれませんが、テレビ業界は働き方が他の業界とは異なり、特殊な性質上、特に最初の数年は休みが読みづらいことがあり、予定を入れない人も多いので、プライベートでお金を使う場面が少ない傾向にあります。
番組によっては土日にも稼働することがあったり、撮影が近づくと休みがなくなり、土日以外の日にまとめて休みを取るなどといったことがあり、遊びに行くことが少なくなります。また、休みの日は家で疲れを取るといったADが多い印象です。

もちろん、仕事に慣れてきて、自分のスケジュールに余裕を持てるようになると、遊びの予定も入れられますし、プライベートも充実してきます!最初の数年は辛抱が必要です💦

水道・ガス・電気代等の出費が少ない

こちらもテレビ業界の働き方に関係するものですが、ロケや撮影が近くなると、泊まりでの業務が多くなるため、家にいる時間が少なくなります。
そうなると、当然、一人暮らしのADにとっては水道・ガス・電気代などの生活費を浮かせることができ、非常に大きな利点があります。
ロケ中心の番組で、長期間どこか地方に滞在しなければいけないといった業務の場合にはかなり生活費が浮くことになります。
ただ、その分帰ってきた時の洗濯が大変だったり、ゴミの出し忘れで部屋が臭くなっていたなどの苦労を多々聞くことがあるので注意が必要です。

まとめ

今回はADのお金事情をまとめていきましたがいかがでしたでしょうか?ADとして働いていると、
番組のために一時的にですが、自分のお金を使って多額の支払いを行うことがあり、時には金欠状態になったりとプライベートに影響が出ることもあります。しかし、この業界だからこそ得ることができるお金に関する利点というのも多々あります。
立替に関しては、少し面倒ではありますがきちんと精算作業をすれば戻ってくるお金ですし、それを考慮すれば結果的にお金の出費があまりない業界なのかなと思います。