番組制作の縁の下の力持ち!デスクのお仕事とは?

番組制作デスクとは? 「テレビ業界で働きたいけど、経験もクリエイティブなスキルもない…」と不安にお思いの方にもお勧めなのが、業界未経験からでもチャレンジしやすい「制作デスク」のお仕事です。番組の円滑な制作に欠かせない重要...


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番組制作デスクとは?

「テレビ業界で働きたいけど、経験もクリエイティブなスキルもない…」と不安にお思いの方にもお勧めなのが、業界未経験からでもチャレンジしやすい「制作デスク」のお仕事です。番組の円滑な制作に欠かせない重要なポジションとなります。今回は、制作デスクの具体的な仕事内容や魅力、向いている人、必要なスキルについてご紹介します。

番組制作デスクの仕事内容

そもそも番組の制作デスクとはどのような仕事なのでしょうか。制作デスクは、テレビ番組の制作過程で発生するさまざまな業務を、後方からサポートする職種です。基本はデスクワークですが、仕事内容はさまざま。番組の経理処理、スタジオ・編集室・楽屋・弁当などの各種手配、電話・来客対応、番組によっては、スタッフ・出演者のスケジュール管理から、会議資料のコピー・使用素材の許諾確認といった各種事務まで多岐にわたります。具体的には次のような仕事があります。

<一般庶務業務>
・請求書の対応、スタッフの精算対応などの経理業務
・視聴率の取りまとめ
・ワード、エクセルでの書類作成
・来客などの対応
・電話・FAX・メール対応
・伝票起票
・番組制作に必要な物(現場スタッフからの依頼)の注文
・備品管理・資料作成・配送業務など
・交通チケット手配、お渡しや精算
・スタッフ控室へケータリングなどのセッティング
・打合せ・収録時のドリンク準備
・出演者楽屋へケータリングなどのセッティング

慣れてきたら、楽屋までご案内、タクシーへの見送り、出演者の楽屋の片づけをすることもあります。現場で奔走するAD(アシスタントディレクター)とコミュニケーションを取る機会も多く、健康状態の管理をしたり、ときには愚痴を聞いたりと、心身のフォローをするのも大事な役割です。多忙なスタッフたちを陰で支えることで、円滑な番組制作に貢献する重要な仕事といえるでしょう。

番組制作デスクの魅力

制作デスクの最大の魅力は、テレビ番組の制作をすぐ近くからサポートできることです。番組のエンドロールにクレジットが出るケースもあり、非常にやりがいのある仕事といえます。ほとんどの業務は定型的なものなので、作業量の大きな変動はあまりありません。残業も少なく、土日祝日は基本的に休みのため、余裕をもって働くことが可能で、プライベートを充実させやすいのも特徴です。
制作デスクとして経験・実績を積めば、制作現場のマネジメントを担うAP(アシスタントプロデューサー)にキャリアアップする道もひらけます。

番組制作デスクに向いている人は?

番組制作デスクにはどんな人が向いているのでしょうか。制作デスクは制作スタッフから出演者、社外の関係者まで、さまざまな人と関わる仕事のため、コミュニケーション能力が欠かせません。とくに人のサポートをすることが苦にならず、気が利くマメな人、細やかな気遣いができる人に向いている仕事といえるでしょう。男女比でいえば、女性が多めの職種です。多岐にわたる業務を効率的にこなしたり、スケジュールを管理したりするうえでは、段取り力も重要になります。

番組制作デスクに求められるスキルは?

番組制作デスクに求められるスキルは何でしょうか。番組づくりがスムーズに運ぶかは、タレントたちに本番でいかに気持ち良く出演してもらえるかがカギになります。言い換えれば、制作デスクによる事前準備や当日の段取り、さらには気配りがうまくできるかにかかっています。
したがって、段取り上手な人材は評価が高いです。他にも、素材の使用許諾など、様々な人と多く関わりますので、コミュニケーション能力が高いことも必要条件です。
制作デスクになるには、特に必要な資格はありません。ただ、スケジュール管理や、書類作成などを控えるので、基本的なPCの事務スキルは欠かせません。秘書やアシスタント経験があると心強いでしょう。
時には、大学や専門学校を卒業し、初めてのひとり暮らしを経験している若いADたちの体調確認をしてあげたりするなど、お母さん的な役割を担うこともあります。できるだけスタッフの不安要素を取り払い、番組づくりをスムーズに進める手助けをする点で、もっとも重要な役回りと言えるでしょう。文字通り、番組全体を見守る「母」のような存在と言えます。

未経験者にもチャンスがある!

制作デスクは、テレビ業界の求人の中でも未経験者にも門戸が開かれている職種です。
もちろんADなども未経験から始めることができますが、ディレクターやカメラマンなどは、ほぼ経験者採用ですから、珍しいです。最初は業界のことがわからなくても、こうした経験を積むことで、業界全体の仕組みを覚えこんでいけます。
番組や放送局全体を「予算面」「著作権」といった目線で俯瞰できることは、番組全体の進む道を考える上で、バランスの取れた判断をするのにも好都合です。テレビ業界に興味があり、やる気と熱意があれば、制作デスクの経験をベースに、将来はAPを目指すことも夢ではありません。
一番の近道は制作会社の募集に応募し、そこでキャリアをスタートさせることです。もちろん、最初は戸惑うことも多いでしょうが、経験を積むことで、徐々にやりがいや自負心が芽生えてくるはずです。何よりも、「縁の下の力持ち」として、自分が下準備をした番組が、視聴者の評価を獲得することは、代えがたい喜びですし、仕事の励みにもつながります。

まとめ

制作デスクは、番組や映像制作に携わる関係者をサポートする仕事です。多忙なイメージの強いテレビ業界・制作業界のなかでも残業が少ない職種なので、プライベートの時間を確保しやすい特徴があります。また、制作デスクの求人は業界経験を問わないケースがほとんどです。テレビが好きで、業界に携わりながら働きたい人がチャレンジしやすい仕事ではないでしょうか。