【テレビ業界人あるある】テレビ業界人の特徴って?番組ジャンル別 業界人名鑑!

キャラが濃い人が多いことで有名なテレビ業界 様々な個性を持つ番組を制作しているテレビスタッフたち。 ひたすら笑いを追い求める『バラエティ番組』のスタッフや、事件を真摯に取材する『報道番組』のスタッフなど、一口にテレビとい...


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キャラが濃い人が多いことで有名なテレビ業界

様々な個性を持つ番組を制作しているテレビスタッフたち。

ひたすら笑いを追い求める『バラエティ番組』のスタッフや、事件を真摯に取材する『報道番組』のスタッフなど、一口にテレビといっても番組によって番組や制作スタッフのカラーは全く異なります。 

そこで今回は、そのスタッフたちの『あるある』を集約した【テレビ業界人あるある!おもしろ業界人名鑑】をご紹介いたします!

元バラエティ番組ADの筆者が、現在テレビ業界で頑張るADさんへおこなった聞き取り調査をもとに作成した「リアルすぎる声」を、ぜひお楽しみください!

【テレビ業界人あるある!おもしろ業界人名鑑】

【バラエティ番組部門】笑いにガムシャラ!なんでもします系AD

【口癖】

「昨日の『某バラエティ番組』見た?」

【特徴】

・年中半袖(または薄着) ・声がよくとおる ・オシャレなスニーカーを履いている ・フットワークが軽く、ディレクターとよくご飯へ行く ・自分が発掘した芸人が売れる未来を夢見ている ・テレビ局への入講書を首にかけっぱなし

 

『バラエティ番組』は言葉の意味通り、お笑いメインのものや、エンタメ情報系、クイズ、音楽など様々な番組が該当するジャンルですが、やはり真骨頂と言えるのは『お笑い番組』です。

中でも番組スタッフの腕が試される『お笑い検証系』や『総合バラエティ』などは、番組スタッフの笑いに対する熱意が特に強く、番組に複数名は「笑いのためなら何でもする!」と意気込むADさんがいます。

 

バラエティ番組では、罰ゲームのリハーサルをADで行うケースが多く、中には演者へやってもらうのは躊躇われるとして、ADの中でボツになった罰ゲームは数知れず…

「本当にダメなやつ」はこのように熱意のあるスタッフの努力ではじかれているのですね!

またとある笑いにガムシャラなADは、電流系の罰ゲームが多い番組の担当だったため、自分で電流のテストをしてもある時から電流に対して耐性ができてしまい、リハーサルにならなかったなんてことも…

 

早くディレクターへ昇進し、自分の企画を通したり、好きな芸人さんと仕事をしたりするのを夢見て、日々テレビ作りを勉強する熱血テレビマンです!

 

【バラエティ番組部門】超多忙!自分の笑いにまっすぐ系 敏腕ディレクター

【口癖】

「【無理難題】やっといて?」 

【特徴】

・凄まじいバイタリティ ・服好き ・タワマンに住んでいる ・「いつ見ているの?」と思うくらいに話題作をインプットしている ・運動不足でマガママボディ

 

バラエティ番組の企画内容や、ゲスト案を考えている張本人がこのディレクターと呼ばれる人物。

画面に映る全ての演出を担当するのがお仕事です。

数々の打ち合わせや、時間のかかる編集作業などをこなしているので、常に一定の場所にはおらず移動が多いのが特徴です。だからなのか、バイタリティに溢れる方が多い印象!

ただ、運動量が多いわけではなく、打合せや編集はじっとしている時間が長いので、AD時代と比べてワガママボディになってしまう方もいます。

 

ロケでは、撮影をしながら頭の中で撮った映像を編集している方も多く、その際は「まだ尺が足りないな…」「このシーンは最後に使おう」「予定に無かったけど、このシーンも追加しよう」などと考えています。まさに職人技! 

企画会議では、ディレクターのトップに立つ総合演出から「面白い企画」に対するプレッシャーをかけられることもあり、誰もやったことの無いような企画を日々ひねり出しています。

 

その分、ディレクターの「これをやったら面白い」を実現するために奔走するADさんは大変で、例えば日数が無い中で取材先の仕込みや許可取りをおこなったり、どこに売っているかも分からないようなものをロケ日までに大量発注したり… もちろん尊敬はできるけど、「勘弁して~!」とADさんから思われがちなポジションの方でもあります!笑

 

【バラエティ番組部門】鋭い眼光が光る!  視野が広すぎ&コミュ力おばけプロデューサー

【口癖】

「これやったの誰~?!」

【特徴】

・いつも小綺麗な恰好をしている ・先回り行動の権化 ・スタジオ収録日は楽屋前⇔スタジオ間を風のように駆け巡る ・出演交渉のために、なじみの芸能事務所のことは熟知している ・とっておきの飲食店をいくつか持っている

 

プロデューサーは、いつもは番組運営のために予算管理やスポンサーとの打ち合わせ、番組制作スタッフの調達、コンプラチェックなど裏方業務をメインにおこなっていますが、プロデューサーといえばやはり『芸能事務所への出演交渉』や『出演者のサポート』が花形業務といえるでしょう!

 プロデューサーによって親交の深い事務所がいくつかあり、「この番組は、よく○○○事務所の芸人さんが出ているな〜と」思ったら、その事務所に強いプロデューサーがエンドロールに載っていた!なんてことがよくあります。 

 

また、スタジオ収録の際は必ずプロデューサーが出演者とマネージャーへ挨拶をおこなったり、演者が快適に仕事をおこなえるように気をまわしたりしており、番組には欠かせない演者へのフォローもプロデューサーの大切な業務のひとつです。

 

万が一番組が不祥事を起こしてしまった場合は、前に出て頭を下げる立場でもあります。だからこそ、何があってもすぐ謝りにいけるように綺麗な恰好をしているとの説もあったりなかったり…

プロデューサーなくして円滑な番組制作はできません!気のまわる敏腕が多いイメージです!

 

【ドラマ部門】もう監督になれそう! 監督に頼られるチーフ助監督

【口癖】

「大丈夫そう?」

 【特徴】

・気がまわりすぎる ・色んな打合せに出すぎている ・地味な色の私服が多い ・撮影が天候に左右されすぎて、雨男、晴れ女という迷信をよく口にする ・少し疲れた感じのする30代後半~40代の人が多い

 

そもそも映画業界は、大きく分けて4つの部署に分かれます。

1つ目は、監督率いるディレクションをおこなうチームで、役職は上から「監督」、「(助監督の)チーフ」、「(助監督の)セカンド」、「(助監督の)サード」、「(助監督の)フォース」で構成されています。

監督は画面に映る全てのディレクションや主演の演技指導、チーフは下のセカンド~フォースをまとめ上げ、現場を円滑にまわしたり、場合によっては監督の意図に沿って撮影演出や演者の演技指導をおこなったりします。

セカンドは、衣装の総責任者でエキストラの演技指導も行います。

サードは小道具の総責任者でカチンコを担当します。

最後にフォースは、セカンドやサードの補助や、エキストラ対応を行います。現場によってはフォースをたてないケースもあります。

 

以上の業務内容をふまえると、中間管理職ともいえるチーフ助監督は、他人との衝突を避けつつ円滑に現場がまわるよう奔走する大変なポジションと言えます。

 

2つ目は、監督らの指示を受けて動く技術・美術。カメラマンや音声、照明、大道具などが挙げられます。

 

 3つ目は、プロデューサー率いるプロデューサーチームで、上から「チーフプロデューサー」、「プロデューサー」、「アシスタントプロデューサー」で構成されています。 

プロデューサーは主に演者のサポートや、テレビ番組での番組宣伝活動(通称:番宣)の際の演者同行、メディア各社へおこなうドラマの宣伝活動をしています。

 

最後に4つ目は、制作と呼ばれるチームです。主に制作は上記のチームとは別で動いており、例えば脚本と監督のイメージを基にピッタリの撮影場所がないかロケハンをおこなったり、ロケ弁を発注するなど、裏方色の強い現場となっています。

 

今回取り上げたのは、一番作品の演出面に関わる監督チームの、縁の下の力持ちである「チーフ助監督」のあるあるでした!

 

【情報番組部門】模範的なキラキラ女子!AD

【口癖】

「今日来る番宣ゲスト、めっちゃ楽しみ!!」 

【特徴】

・泊りがあまり無く、身なりが綺麗 ・流行に敏感 ・SNSがテレビ業界やプライベートを満喫している投稿で溢れている ・新聞やネットニュース、企業のプレスリリースを日々沢山チェックしている ・細身が多い ・一般企業の社会人っぽい ・時間に迫られるお仕事なので、生放送中に豹変する人もいる

 

情報番組は、他の番組ジャンルと違ってシフト制でスケジュールを管理しているため、急な出社などがあまり無く、小綺麗にしている人が多いです!

 

基本的には曜日担当制で、例えば水曜担当の場合、前日の火曜からAOするVTRの仕込みをおこない、そのまま朝のOAを迎え、放送が終わったら反省会の後そのまま帰宅をします。

他の平日はゆっくり動けるネタの仕込みをおこない、基本的にOAの無い土日はお休みです。

なので、時間の余裕がある分小綺麗にできるのかもしれませんね!

さらに、番組の特色によっては芸能ニュースやSNSでバスったネタ、流行のスポットを取りあげる機会が多いので、視聴者の感覚を持ったいわゆる「大衆が好きなものに対して肯定的」な人が多いのも特徴です。

 

番組制作の現場の中で、一番キラキラしているADの割合が多く(筆者の感想です!笑)ADだと女性が圧倒的に多いです。ディレクターやプロデューサーでは男女半々くらいのイメージです。

 

生放送中の情報番組は、OAしている裏でもリアルタイムでVTRの編集作業を行っているケースが多く、さらに放送事故があってもカットできないので、バラエティ番組の収録とはまた違うピリッとした雰囲気があるのも特徴です。

 

 

【スポーツ番組部門】スポーツをこよなく愛しているムキムキディレクター

【口癖】

「あの選手、最近調子いいよね~」 

【特徴】

・ポロシャツを着がち ・アメフトやラグビーの経験者が多め ・趣味でゴルフをやってる ・色黒(特にスポーツ中継担当のディレクターだと) ・推しの競技がある ・趣味が仕事になっていて楽しそう ・スタッフのほとんどがスポーツ経験者 ・遠征(地方ロケ)が多め

 

スポーツと一口に言っても番組制作への関わり方は様々で、例えば日本テレビでは本社内のとあるワンフロアがスポーツを担当するスタッフ専用のフロアになっています。

 このフロアには情報番組のスポーツコーナーを担当するスタッフや、スポーツ中継専門のスタッフ、スポーツバラエティと呼ばれる番組の企画のために選手へ密着するスタッフ、自分の担当する競技の大小様々な大会や強化合宿に帯同するスタッフなどが、このワンフロアに集結しています。

 この部署を「スポーツ局」と呼んでいるテレビ局もあります

 

基本的にスタッフはテレビ局の正社員と、人材の会社から派遣されてきた社員で構成されており、皆スポーツが好きすぎてスポーツ番組への配属を希望する方が大半なので、部署内は常にスポーツの情報で溢れ、スタッフは己の推しスポーツや担当の競技について日々熱く語っています。 

 

局や番組によっては、スポーツバラエティ番組はスポーツ担当とバラエティ担当のスタッフが協力し合って番組制作をしたり、スポーツ担当のスタッフがワンフロアに集結していなかったりもしますが、

スポーツ番組は各競技の連盟から様々な許可を得て放映しているので、先方のために担当者や部署を一本化するという意味でも「スポーツ局」として団結し、様々な番組を手掛けているケースが多いです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?一般的な企業にはいないような業界色の強い方々をご紹介しましたが、もしかすると「こんなに凄そうな人たちの中へ自分が飛び込むのは気が引ける」と思った方がいるかもしれません。

しかし、全員がこのような特徴を持っている訳ではなく、あくまでもよくいる名物スタッフを挙げただけなので、番組スタッフの中には「一般企業で真面目に働いていそう」と思うような方も、もちろんいらっしゃいます。

 

元々このような特徴をもった方もいれば、番組制作の現場に飛び込んでから業界に染まった方、染まらずに自分がブレない方など、沢山の個性をもった人間で番組が制作されています。

 

もし少しでも番組制作に興味をもったら、ぜひ企業説明会番組観覧などに参加して、より造詣を深めてみてください!とっても楽しい業界ですよ!