テレビ局のアナウンサーになるには?

ニュースやバラエティー、スポーツ番組など様々な場で活躍するアナウンサー。憧れている人も多いことでしょう。でも実際アナウンサーになるためにはどうすれば良いのでしょうか。ここではアナウンサーの仕事と応募方法・対策などをみてみ...


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ニュースやバラエティー、スポーツ番組など様々な場で活躍するアナウンサー。憧れている人も多いことでしょう。でも実際アナウンサーになるためにはどうすれば良いのでしょうか。ここではアナウンサーの仕事と応募方法・対策などをみてみましょう。

アナウンサーの仕事

アナウンサーの仕事は番組MC・キャスター・リポート・インタビューなどテレビ番組で顔が見える仕事の他、取材・ナレーション・スポーツ実況・ラジオ番組・記者会見の司会など多岐に渡ります。

華やかなイメージがある仕事ですが、それぞれの仕事の前には取材やリサーチ、資料作成など裏方のお仕事もあります。また、朝の番組を担当する場合は深夜に出社する生活が続き生活リズムも不規則になり、かなりのハードワークと言えるでしょう。

アナウンサーに必要なスキル

アナウンサーの最も大切な仕事は、「正しい日本語で情報を正確に伝えること」です。そのため、常に勉強を続けなければなりませんし、発音・発声を鍛えることが必要です。
また、使うのは日本語だけとは限りません。外国人のインタビューや、人によっては海外赴任の機会もあるので、語学の勉強も必要です。英語はもちろん、最近は中国語や韓国語、ドイツ語フランス語など様々な言語を話せるアナウンサーがいます。

アナウンサーに応募する方法

アナウンサーの試験を受けるためには、基本的には大学卒業以上の学歴が必要で、多くの人は新卒採用でテレビ局のアナウンサー職採用を受験します。キー局・地方局・NHKなどで採用試験の内容が異なることもありますが、ほとんどの場合は大卒が必須条件になるのでまずは大学進学と卒業を目指しましょう。

アナウンサーの倍率

多数のエントリーに対し、採用人数が各放送局数名程度のため、キー局で2000倍以上、準キー局で1000倍、地方局だと100倍程度と予想されています。就職活動の最難関の一つといえるでしょう。

アナウンサー試験の流れ

アナウンス試験の内容は受験する放送局によって異なりますので、詳しく知りたい方は受験したい放送局の採用情報を確認しましょう。

【エントリーシート】
多くの新卒採用と同様に、アナウンサー試験にもエントリーシート(ES)の提出があります。内容は自己PRや志望動機など定番の項目から、担当したい番組や目標のアナウンサーなど、アナウンサー試験らしいものもあります。

また、アナウンサー試験では写真も重要と言われています。全身写真やバストアップ、自分らしい写真など、標準的な証明写真以外も複数枚提出が必要です。また、自己PR動画を提出することも多いため、入念な準備をして自信のある写真・動画を提出しましょう。

【筆記試験】
一般教養を中心にアナウンサーとして最低限の学力や常識を持っているかを判断します。また、放送局によっては小論文や番組企画などの意見を述べるような内容もあります。ただ、これらの対策は一朝一夕にはいかないので、学生時代に勉学に打ち込むことや普段から時事問題やトレンドへのアンテナを立てて自分の意見を持つことが大切です。

【面接】
多くの場合は後述するカメラテストの前後で面接が行われます。中堅アナウンサーやスタッフとの面接、局長面接、役員面接、最終面接など5〜7回程度面接を行います。前半の面接試験では志望動機や自己PRを中心に、入社したらやりたいことを深掘りするパターンが多いですが、後半では役員面接の前に入社意思を確認することが目的なことも多いです。“せっかく役員が内定を出した人が他局に行ってしまい内定を辞退する”ということを避けるためです。その放送局にしかない魅力を言語化し、「内定したら絶対に入社する」という意思も伝えなければいけません。

【カメラテスト】
実際にスタジオで撮影に臨み、カメラ映りや話し方をみられるテストです。カメラの前で自己PRをしたり、実際にニュースを読んだり実況を行います。発音や発声はもちろん、明るく、なおかつ落ち着いた印象を持たせることが重要です。

また、カメラテストが複数回行われる場合もあります。その場合の多くは1回目では上記のような基本的な内容、2回目ではインタビューをしたり、速報のニュースに対応したりと発展的な内容が多いようです。

アナウンサーに応募する方法

では、学生時代にできるアナウンサー試験の対策はどのようなものがあるのでしょうか。

大学に進学し、アナウンサーにふさわしい力を身につける

前述の通りアナウンサーになるためには大学に進学し、新卒採用を受けることがほぼ必須と言えます。まだ中高生の人はまず大学進学を目指しましょう。

また、アナウンサーは倍率の高い職種なので、在学中に自分の強みを育てることができる学部学科がおすすめです。「高い偏差値を目指し大学でも勉学に励む」、「アナウンス技術を学ぶことができる学科に進学し発声を鍛える」、「地方の大学に進学して地元の魅力を知り、地方局にアピールする」など、自分にあった方法で対策を立てましょう。

アナウンススクールに通う

すでに大学生である人はアナウンススクールに通うことがおすすめです。発声の基礎や母音の無声化、鼻濁音など、アナウンスの基本となる技術を学びます。実際に原稿読みをすることもできますし、カメラで収録したデータももらえるので、アナウンサーの採用試験の対策としてもかなり有効です。土日だけのクラスや3日間ほどの短期間集中クラスもあるので、大学が忙しい人や地方在住の方でも挑戦する機会があります。

キー局では以下のアナウンススクールがあります。

・アナウンススクール『TBS Voice』

・『テレビ朝日アスク』テレビ朝日のアナウンススクール

・『日テレ学院』アナウンスコース

・『アナトレ』フジテレビのアナウンススクール

また、多くのフリーアナウンサーが所属するセント・フォースという事務所が主催するアナウンススクールもあります。

・『セント・フォース カレッジ』

ただし、多くのスクールは受講料がかかります。コースによってかかる費用は違いますので公式サイトを確認の上、無理のない日程・費用のコースを選びましょう。

テレビ局で学生キャスターになる

また、放送局によっては学生キャスターという存在が実際にアナウンサーの仕事をしていることがあります。学生キャスターになると短いニュースをBSのニュース番組などで読むことができます。

例えば、BSフジのニュース学生キャスターではBSフジのニュース番組『週刊プライムオンラインS』の生放送を担当し、大学生の視点から最新のニュース情報を伝えています。

テレビ朝日系列のアナウンサーコースでは受講者の中から選抜される学生キャスターのオーディションがあり、テレビ朝日・テレ朝チャンネル・Abema Newsで学生キャスターとして活躍することができます。

また、『学生アナウンス大賞』という大学生であれば誰でも受けられるコンテストもあります。

まとめ

アナウンサーの仕事や採用試験の内容・対策をまとめましたがいかがでしたか。アナウンサーになるのは大変ですが、その分大きなやりがいと他の仕事ではみられない広い世界が待っています。少しでも「挑戦したい!」と思った方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。