華やかなイメージがあるテレビ局は「高収入の花形業界」として知られています。では、実際の年収はいくらなのでしょうか?本記事では、キー局・地方局・制作会社の年収を徹底比較。2025年最新データをもとに、職種別のモデル年収や、年収が高い理由、将来の展望まで解説します。テレビ業界を目指している方、転職を検討している方に役立つ情報が満載です。
テレビ局の平均年収は本当に高い?キー局・地方局の最新年収データを解説
テレビ局社員の年収は1000万円超えも?給与体系の実態
TBSやテレビ朝日など全国地上波ネットを担うキー局では、30代で年収1000万円を超えることは珍しくありません。その場合、年2回以上のボーナスがあることを考えると、月々の手取りは約60万円前後です。
2027年度入社の新卒社員の初任給参考額を確認したところ、TBSは約30万2000円、日本テレビは約30万円でした。初任給の平均額は22万円前後といわれるため、一般企業よりも高い額であることがわかります。
地方局の場合、どの系列なのか、どの地域なのかによって異なり、給与はキー局の7割程度が多いです。キー局よりは減りますが、地方の一般企業と比べれば待遇は良いといえます。

在京キー局の年収ランキングと平均額(2024年最新)
キー局の具体的な平均年収はいくらなのか、平均年齢とともに高い順から紹介します。
| 順位 | 社名 | 平均年収 | 平均年齢 |
| 1 | フジ・メディア・ホールディングス | 1621万円 | 50.3歳 |
| 2 | テレビ東京ホールディングス | 1445万円 | 47.1歳 |
| 3 | テレビ朝日ホールディングス | 1400万円 | 44.8歳 |
| 4 | TBSホールディングス | 1312万円 | 47歳 |
| 5 | 日本テレビホールディングス | 1296万円 | 48.1歳 |
※こちらの数値は2024年時点での平均年収のため、あくまで参考程度としてご覧ください
最も平均が高いのはフジテレビの1621万円、最も低いのは日本テレビで1296万円でした。
しかし、どの局も1000万円をゆうに超えており、在京キー局であれば一般的な会社と比較しても高収入が望めるといえそうです。
テレビ局の高年収の理由:手当・職種・役職別の違い
年収がアップする要因は複数あります。ディレクターやプロデューサーといった肩書や役職を付与される場合、そして、勤務年数によって上がっていく場合です。
役職や勤続年数によって変化するのはテレビ局でも一般企業と変わりません。
また、制作者として関わった番組が高い視聴率を獲得したり、受賞するなど実績を残すことです。そして、番組制作に携わると勤務時間が増加する傾向があるので職務手当などの手当
が月給に折り込まれる場合なども月給や年収が高くなる一因といえるでしょう。
番組制作会社の年収はテレビ局とどう違う?相場と格差を比較
制作会社の平均年収は?テレビ局との年収差をチェック
同じテレビ業界といっても、キー局社員に比べて制作会社社員の場合、およそキー局の半分程度である300~600万が平均年収と考えておきましょう。
初任給もキー局より安く設定されていることがほとんどです。
制作会社社員として高収入を狙うなら、キー局の子会社や大手番組制作会社に勤めるのがおすすめです。もちろん、下積みを積んで大きな実績を残したり、キャリアアップしたりすればどのような番組制作会社でも年収アップのチャンスがあります。
制作会社の年収が伸びにくい理由とは?構造的課題を解説
番組制作会社はテレビ局の発注を受けて仕事をしています。テレビ局の経営が苦境に立たされれば、制作費や人件費を減らされる、仕事量が減るなど、番組制作会社にまで影響するのです。また価格競争が激しく、制作費が抑えられがちな現状があります。
番組制作会社は、人員や予算の都合上1社のみで数十もの番組を同時進行で制作することはできません。そのため、1つでも番組が終わると売上が一気に下がってしまう傾向があります。
テレビ局就職で“年収以外”に重要なこととは?働き方・やりがいを解説

収入とやりがいのバランスをどう見るか
テレビ局に就職した場合、高い年収を望めるところも魅力ですが、その分番組制作に携わると労働時間は長くなることが多く、休みも不規則になりがちです。そのため、収入以外でも仕事としてテレビ局で働くことのやりがいも重視することが重要です。
例えば、制作スタッフの場合は、髪型やアクセサリーなど服装も自由な番組が多いです。そして、局内で働いていれば撮影や収録で訪れた芸能人に遭遇することもあるでしょう。何より自分が制作した番組が世の中に流れること、自分の名前が番組のクレジットに記載されるなど達成感を得られる出来事も多いです。
働き方・福利厚生・安定性の観点から考える
・働き方
あまり忙しくはない時期であれば、ある程度自分で調節して出社でき、不都合がなければリモートワークもできます。しかし、業務内容が多くなると終電で帰ったり、泊まり込みなど拘束時間が長くなることもあります。そのため、自由度が高い一方で忙しさにも波があり、休みも不規則になりがちです。
・福利厚生
テレビ局の場合は一般的な企業と同様の制度が整っている会社が多いです。
介護・出産・育児休暇や時短勤務などの制度があったり、局内にあるカフェや仮眠室などの施設が利用できます。
・安定性
テレビという特殊な会社ではありますが、大企業であることに変わりありません。長く続くテレビの歴史で存在し続けているため、ある程度の安定性はあるといえるでしょう。
しかし現在は、若い層を中心にテレビ離れが進んでいます。それにより、テレビの視聴率は年々低下しており、広告収入が減少傾向にあるのも実情です。

まとめ|テレビ局の年収を正しく理解し、キャリア選択の参考に
テレビ局の年収は基本的に高く、特にキー局であれば30代という若さで年収1000万円を超えることも夢ではありません。その反面、同じ業務内容でもキー局か否かによって大きい所得格差が生まれています。
例えテレビ局に入社したとしても、給与以外の面で自分が働いていくやりがいがあるのかどうか見極めるのも大切です。一見、華やかな世界に思えますが、自分の中でデメリットも整理しておくとよいでしょう。
また、テレビ局も昨今のテレビ離れから難しい局面を迎えています。ですが、テレビ局で培った経験は現在台頭してきている配信サービスなどテレビ以外にも生かせるはずです。
テレビ局に就職した後で自分はどんな事をしたいのかを見つめ、その上でテレビ局に就職・転職してみたいという方は、ぜひ挑戦してみてください!
各テレビ局の特徴を知りたいという方は是非こちらの記事もチェックしてみてください。
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