テレビ局の受付の仕事内容
テレビ局の受付の仕事内容は多岐にわたりますが、大きく次の3種類に分けられます。
来客対応・案内
受付と聞くと、多くの人は来客対応や案内をイメージするでしょう。テレビ局の受付においても、来客対応や案内が中心となるのは同様です。ただし、テレビ局の場合には、その性質上、受付は大きくふたつに分かれます。
ひとつはタレントが使用する楽屋付近の受付です。テレビ局では番組に出演するタレントが多く出入りしているため、一般の受付とは別にタレント専用の受付が設置されています。
タレントがテレビ局に出入りする際に使用するため、直接タレントと関わるのが特徴です。
もうひとつの受付は、取引先など一般の人がテレビ局に出入りする際に利用する大きな受付です。こちらの場合には、一般企業の受付と大きな差はありません。通常の来客の入館手続きや案内を行います。
また、タレントも一般用の受付を使用する場合があり、具体的な対応範囲はテレビ局によってさまざまです。
電話対応
テレビ局にはさまざまなところから電話がかかってきますが、受付が電話対応を行うこともあります。テレビ局の代表電話は受付直通になっていることもあるのです。
電話対応では、電話で問い合わせをしてきた人の要件を聞いて担当部署につなぎます。主に取材の相談などで問い合わせをする人が多いです。
電話のほかにメールで問い合わせをする人もいるでしょう。その場合にも、最初に受付が対応することがあります。
なお、代表電話専属の部署を設けているテレビ局もあります。テレビ局によって異なるため、志望先のテレビ局がどのような部署を設けているか確認しておきましょう。
事務作業
テレビ局では、一般企業と同じような事務作業もあります。例えば、会議室の予約管理などは受付が行うことが多いです。スケジュールが変更されることもよくあるため、柔軟に対応しなければなりません。
会議室の利用者が退室時間になっても会議室内にいる場合には、退室時間の連絡などを行うこともあります。使用した後の会議室を綺麗に掃除して、次の人が気持ち良く使える環境を整えることも仕事のひとつです。
備品管理や庶務なども受付が行うという局もあります。文房具類や消耗品などがなくなりそうなときには発注して切らさないようにします。局員がなくなりそうな消耗品があることを伝えてくれることも多いです。
また、受付は出入口付近にあるため、郵便物や宅配便の受け取りなども行います。
ただし、事務作業の範囲は局によって大きく異なります。特に大手の局では、業務範囲が上記のように広くなく、限定されていることが多いです。
テレビ局の受付の働き方
テレビ局の受付の休日に関しては、職場によって異なる面が多いです。一般企業と同じように土日祝日が休みのところもあれば、シフト制のところもあります。
雇用形態は、正社員・派遣社員・契約社員などフルタイム勤務が中心です。アルバイトの募集はあまり見られません。
ただし、テレビ局内のほかの職種や部署と違って、残業はほとんどありません。電話の受付時間などはあらかじめ決められているため、ほとんど定時になれば帰宅できます。メールの対応も遅い時間に届いたものは翌営業日に対応することが多いです。
私生活と両立しやすいため、働きやすい職種といえます。
テレビ局の受付の給料・年収事情
テレビ局の受付の給料の相場や福利厚生などについて見ていきましょう
テレビ局の受付の給料
テレビ局の受付では、正社員の場合には月給制で、派遣社員の場合には時給制を採用しているケースが多いです。
正社員の月給は18万〜22万円程度で募集されている求人が多く、賞与が3ヶ月~4ヶ月分支給されます。年収額で見ると、280万〜350万円程度になるでしょう。ただし、入社1年目~2年目くらいまでは、賞与の金額が少ないこともあります。
また、正社員の場合には勤続年数が長くなるにつれて、昇給することも多いです。そのため、最初のうちは年収額が低くても、長く勤めていれば少しずつ上がっていきます。
派遣社員の場合には、時給1,200円〜1,400円程度が相場です。賞与は通常ありません。1日8時間で1ヶ月の勤務日が22日と仮定すれば、1ヶ月の給料は約21万円〜24万円程度、年収額は約250万円〜290万円程度になります。
テレビ局の受付の手当や待遇
テレビ局の受付の仕事では、社会保険が完備されているところがほとんどです。健康診断も実施しており、年次有給休暇も問題なく取得できます。
社員用食堂が設置されており、お昼の休憩などで利用可能です。提携施設を利用できるところや提携講座を受講できるところもあります。福利厚生は全体的に見て充実しているといえるでしょう。
また、テレビ局にもよりますが、諸手当が充実しているところも多いです。
例えば、特定の資格を持っている場合には資格手当が支給されることがあります。支給対象の資格はテレビ局によって異なりますが、主にTOEIC・英検・秘書検定などが対象になっていることが多いです。
テレビ局の受付の求人における傾向
テレビ局の受付の求人は、あまり多いわけではありません。そのため、ほかの職種と比べると、応募先の選択肢がやや少なくなってしまうこともあります。
とはいえ、正社員・契約社員・派遣社員などさまざまな雇用形態で募集されています。そのため、自分に合った求人を探してみると、意外と見つかりやすいかもしれません。
また、契約社員など正社員以外の雇用形態の場合には、正社員への登用制度が設けられている場合もあります。
テレビ局の受付になるには?
テレビ局の受付の求人では、未経験者でも応募できる求人が比較的多いです。受付業務の経験がなくても、事務職や接客業の経験があれば、それを活かせます。
また、学歴不問の求人も多いです。学歴に一定の制限を設けている場合でも、高卒以上などテレビ局のほかの職種と比べると、あまり厳しくはありません。
ただ、人柄を重視する傾向が強いため、求められる人物像を把握しておく必要があります。それとあわせて、志望動機の例についても見ていきましょう。
テレビ局の受付で求められる人物像
受付の人は、来社された人が最初に話をする人であるため、そのテレビ局の印象を決定づけることが多いです。そのため、笑顔でやり取りができて、人と話すのが好きなことが求められます。
また、案内や取り次ぎなどを行う機会が多いため、思いやりや細かな気配りも求められるでしょう。来客対応や電話対応などをするときはもちろんのこと、社内の庶務を行うときにも思いやりや気配りは大事です。
面接時にも、細かいところまで気配りできる人かどうかを見られます。
テレビ局の受付の志望動機
面接では志望動機を聞かれることが多いです。かなりの確率で聞かれるため、その場で考えるのではなく、あらかじめ考えておきましょう。
そして、なぜテレビ局を選んだのか、なぜ受付の仕事を選んだのかが伝わるような志望動機にすることが重要です。以下に志望動機の一例を挙げます。
「私は多くの人に情報を伝えられるテレビ局に対して魅力を感じています。それで、何らかの形でテレビ関係の仕事に携わりたいと考えました。また、細かな気配りが得意で、人と話をするのが好きです。
得意なことを活かせてテレビの仕事に携われるということで、テレビ局の受付を志望します。受付の仕事でテレビ局を支えていきたいです。」
加えて、自身のエピソードを織り交ぜた方がより面接官に熱意が伝わります。学生時代の部活で学んだことや、アルバイトで活躍したことなどを踏まえて、自身の強みをアピールすることを意識しましょう。
まとめ
テレビ局の受付は、来客の案内や電話の取り次ぎなどを中心に行い、事務作業や庶務対応なども行います。事務職や接客業などの経験を活かせる仕事内容です。
主に正社員・契約社員・派遣社員といった雇用形態で求人の募集があります。給与水準はあまり高くはありませんが、福利厚生が充実している職場が多いです。残業がほとんどなくプライベートの時間をしっかり確保したい方も働きやすいので、興味がある方は積極的に応募してみましょう。