『WEBTOON』って何かご存じですか。
「WEBTOON(ウェブトゥーン)」とは、スマホで縦にスクロールしながら読む、新しいスタイルのフルカラーのマンガです。LINE漫画などがその事例にあたります。
この韓国発の「WEBTOON(ウェブトゥーン)」は日本を含む世界に広く受け入れられていて、2028年には市場規模が3兆円を超えることが予測されています。
今後の成長にも期待されているため、ここ数年で一気に注目度があがったジャンルです。
テレビ局が『WEBTOON』に続々参入…その意図とは?
今、各テレビ局はコンテンツやキャラクターの著作権(IP)のライセンス使用料を得る「IPビジネス」に注力しており、海外でも受け入れられやすい縦読みカラー漫画『WEBTOON』の参入が増えてきています。
原作の『WEBTOON』がドラマ化されたもので一番有名なのは、韓国発のドラマ『梨泰院クラス』でしょうか。
『梨泰院クラス』は日本でも『六本木クラス』として制作されるなど、IPビジネスとして大成功を収めています。
このように、テレビ局が自社でIP開発に成功すれば、ライセンス料無しにドラマやグッズなども作ることができるため、利益を最大化できるという仕組みになります。
ここからは各局のWEBTOONへの参入状況を見ていきましょう。
TBSはいち早く参入して、韓国でWEBTOON制作会社「Studio TooN」を設立している
TBSは2022年5月に、韓国でWEBTOONの制作会社「Studio TooN」をいち早く設立しました。
韓国のマンガ・プラットフォームでシェアナンバー1の会社と手を組むなど、海外進出も見据えたコンテンツの開発に取り組んでいます。
日本テレビは人気テレビドラマのプロデューサーが原案を務めたWEBTOON漫画を公開
日本テレビも2023年3月に縦読みマンガ市場への参入を発表しました。
過去に日本テレビで人気ドラマを手掛けたプロデューサーなどが原案を務めるWEBTOON漫画が、続々と公開されています。
例えば、「3年A組―今から皆さんは、人質です―」を手掛けたプロデューサーが原案を務めるWEBTOON漫画『人類討伐』がLINEマンガで公開中です。
テレ朝は電子マンガアプリ「ブックライブ」と資本業務提携をしてWEBTOONに参入
テレビ朝日は、2023年3月に発表した経営計画でマンガ・WEBTOONの事業化に挑戦することを表明しました。
その流れで、同年3月10日に、電子マンガアプリ「ブックライブ」を提供する「(株)BookLive」と資本業務提携をしています。
アニメ化・実写化を目的としたオリジナルコンテンツの共同制作を目指すようです。
テレ東発のWEBTOON作品を2023年3月に公開
テレビ東京は、初のWEBTOON作品「俺、最強の狐ヤロウを召喚する」を2023年3月からLINEマンガで独占先行配信を始めています。
テレビ東京がWEBTOONを手掛ける新たな試みの始動で、その第1弾となりました。
フジテレビはドラマのエンディングのアニメをWEBTOON漫画化して無料で配信
フジテレビは、2023年1月クールドラマ『忍者に結婚は難しい』のエンディングのアニメーションをコミック化して、動画配信・電子書籍配信を提供する「FOD」でWEBTOONマンガとして無料で配信開始をしました。
日本の『漫画』ではなく、なぜ『WEBTOON』が注目されるているのか
日本の『漫画』ではなく『WEBTOON』が注目される理由はなんなのでしょうか。
それは『スマホに適した、新しい表現方法であること』が考えられます。
日本の漫画は、文字数が多く、コマ割りも細かいので、海外だと「読み方がわからない」という方もいるようです。
情報量を極力抑えて、スクロールするだけで読める『WEBTOON』は、その読みづらさを解消できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
WEBTOON市場は、2028年には世界市場が275億ドル(約3兆8800億円)に達するとも言われています。これは2022年の日本のマンガ市場の6倍にあたるそうです。
すごいですね。多くの制作会社が誕生しているWEBTOON市場で、日本発のヒットコンテンツが今後どれだけ生まれるか、これからも注目していきたいと思います!