映像編集の仕事がきついのは本当?映像制作に向いている人の特徴とは

動画配信サービスの広がりにより、個人で動画を作成する人も増えています。映像編集を仕事にしたいと考える人もいるでしょう。しかし「映像編集の仕事はきつい」と聞いて、応募をためらっている人もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、本当に映像編集の仕事はきついのか、きついといわれる理由は何なのかについて解説します。


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映像編集の仕事はきつい?

映像編集の仕事は「きつい」と感じることもありますが、その内容は働き方によって変わってきます。

映像編集者は、大きくディレクターとエディターのふたつに分かれており、それぞれ仕事内容が異なるためです。まずは、映像編集のディレクターとエディターの仕事内容について見ていきましょう。

ディレクター

ディレクターは、制作現場における現場監督のような役割を担います。制作工程をまとめたり、映像の編集を行ったりします。

アシスタントディレクターとして、ある程度の経験を積むことで目指せるポジションです。

エディター

エディターは、ポストプロダクション(編集所)内でディレクターやクライアントから割り振られた仕事をする技術職です。

編集作業にはディレクターなどが立ち会うのが基本で、どのような編集を行うのか指示を受けながら作業を進めます。そのため、ディレクターとの相性が重要です。

いきなりエディターとしてデビューするのではなく、編集アシスタントとしてエディターをサポートしながら仕事を覚えていきます。

映像編集の仕事がきついと感じる理由

映像編集の仕事は、ディレクターとエディターのどちらにしても、やりがいのある仕事です。自分が関わった映像が多くの人の目に触れ、良い反応が得られたときには喜びを感じることもあります。

その反面、映像編集の仕事が「きつい」と感じることも珍しくありません。どのようなときに映像編集の仕事がきついと感じるのか、よくある理由を紹介します。

労働時間・拘束時間が長い

映像編集の仕事がきついと感じる理由のひとつが労働時間・拘束時間が長いことです。映像編集の仕事は作業に時間がかかることが多いうえに、納期までに終わらせる必要があります。

とくに映像編集の仕事を始めたばかりのころは、慣れない作業で余計に時間がかかることも珍しくありません。次から次へと仕事が入ってきてしまい、納期に間に合わせるために労働時間が延びることもあります。

編集作業のスキルが上がれば作業スピードも上がるので、効率の良い編集方法を学ぶなどしてスキルアップを目指すことが大切です。

意見により修正や変更が求められる

編集後に大量に修正や変更が必要になることも、映像編集の仕事はきついと思う理由です。映像編集は、総合演出をはじめディレクターやプロデューサーが決めた番組の方向性に沿って編集を行います。

総合演出、ディレクターやプロデューサーなどのこだわりによって、修正や編集作業が多くなるほど、きついと感じる機会も増えかねません。

給料が安いケースがある

映像編集の仕事は長時間労働になりがちな割に、給料が安いケースがあり「これだけ働いてこの給料だときつい」と思うこともあります。

映像業界では「みなし残業制」が採用されていて、どれだけ残業しても一定時間内の残業代が固定されていることがあるためです。

みなし残業制とは、実際の残業時間にかかわらず「この時間分残業した」とみなして、給与に一定額の残業代を含めて支払う制度のことをいいます。

仮に「基本給20万円・残業代は残業時間に応じて計算」という条件の求人と、「月給25万円(40時間のみなし残業代5万円含む)」という条件の求人があったとします。

一見すると、月給25万円の方が好条件に見えるのではないでしょうか。しかし、残業時間に応じて残業代が支払われる方がトータルの支給額が多くなることもあるのです。

映像編集の求人を探すときには、みなし残業制を採用しているかどうか、固定残業代がいくらなのかなど、条件をよく確認することが大切です。

雑務をこなす必要がある

映像編集のディレクターのなかには、台本やナレーション原稿、番組ネタ考案などのデスクワークが多く、きついと感じる人もいます

ディレクターは、さまざまな仕事をこなす必要があり多忙です。そんな忙しい時間の合間を縫って雑務もこなさなければならないため、精神的・肉体的に疲労を感じます。

「きつい」と感じる要因を減らすには、スケジュール管理を徹底したり、ある程度アシスタントに任せたりして、負担を軽減することが大切です。

デスクワークで座りっぱなしになる

映像編集の仕事は基本的にデスクワークなので、1日中座りっぱなしになります。細かい作業も多いため、体へのダメージが蓄積されやすく、肩こりや腰痛などの不調が出る可能性もあります。

休憩時間に体を動かしたり定期的に運動したりして、体のケアを心がければ不調になりにくくなります。

映像編集や制作の仕事が向いている人の特徴

多少きついことがあっても、映像編集の仕事をしてみたい方もいるのではないでしょうか。そこで、映像編集や制作の仕事が向いている人の特徴を紹介します。

映像編集や制作が楽しいと感じる人

映像編集の仕事では、自身の技量によって作業に時間がかかったり総合演出やプロデューサーから来る修正対応で手いっぱいになったりと、大変なことも起こります。それを乗り越えるには、映像編集が好き、楽しいと感じる気持ちが欠かせません。

楽しいと思えることであれば、モチベーションも維持しやすいので、長く働き続けられます。

映像編集のスキルや知識がある人

映像編集のスキルや知識がないと、作業に時間がかかったり思うような編集ができなかったりします。映像編集のスキルや知識がある人は、そうした悩みを抱えにくいので、映像編集や制作の仕事に向いているといえます。

映像編集のスキルや知識は働きながらでも身に付けられるものなので、スキルや知識が足りないからとあきらめる必要はありません。とはいえ、間のとり方や映像を切るタイミングなどを身に付けるには、先輩ディレクターの業務を参考にしたり、多くの映像作品をインプットしたりすることが大切です。そのため、インプットが好きな人の方が向いているといえます。

体力や精神力がある人

体力や精神力がある人も映像編集や制作の仕事に向いています。映像編集の仕事では、長時間座りっぱなしで作業するため、腰や肩、首への負担が大きく、眼精疲労などの気づきにくい疲れも溜まりがちです。

また、納期に追われたり修正に対応したり総合演出やプロデューサーに修正した映像をプレビューしてもらったりと、プレッシャーやストレスを感じることもあります。そのため、体力や精神力がある人の方が長く続けやすいでしょう。

まとめ

映像編集は労働時間が長かったり雑務や修正が多かったりして、きついと思うこともある仕事です。しかし、自分が制作に携わった映像が多くの人の目に触れるため、やりがいを感じられる仕事でもあります。

また、近年動画市場の規模が大幅に拡大しているため、映像編集の仕事の需要もさらに伸びていくと予想されています。映像編集の知識やスキルを身に付けておけば、今後役立つ場面も多いでしょう。

映像編集の知識やスキルは働きながらでも身に付けられるので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。